今月は、毎週水曜日に当センターで陶芸活動を行っている水陶会の方々を紹介します。 
 当センターでは、11月に主催事業『ゆずフェスティバル』が開催されました。そこでは、陶芸体験も開かれ、多くの方々にオリジナルの陶器を作っていただきました。しかし、陶芸制作は完成までに時間がかかります。そのため、成形後の作業は水陶会の方々が行っていくそうです。今回は、制作工程の『仕上げ』という段階です。それぞれの作品の持ち味を生かしながら、作品にゆがみがないか、ひび割れがないかなど調整をしていきます。
 参加者の作品は60点以上あります。作品一つ一つを心を込めて、丁寧に扱われている姿が印象的でした。
 

陶芸制作は次のような工程で行われます。
@土を練る
 土の種類は大きく分類すると陶土、磁土の2種類です。今回は粘り気のある陶土が使われました。
A成形する
 粘土の紐を積み上げて形を作る『紐作り』という方法で作りました。(ここまでが、陶芸体験で行われた作業です。)
<本日の作業>
B仕上げ
 作品全体の形の修正が行える最後の行程です。
手の感覚で作品の厚みを調整していきます。
     
「かきべら」という道具を使い、表面を削り、形を整えていきます。 
   
「カンナ」という道具を使い茶碗の底の高台を作ります。作品自体が台の上で回る仕組みになっていて、素早く均等に形が整っていきました。
   

『仕上げ』の段階が終了した作品です。個性豊かで素晴らしい作品ばかりです(*^_^*)
     
     
C乾燥・素焼き
作品を完全に乾燥させ、750〜780℃くらいの温度で作品を素焼きします。素焼きをすると素地は割れにくくなり、吸水性も強まります。
D釉薬
釉薬をかけて装飾をします。下記の写真のように自然な色に染まります。何色にするのかは、参加者に事前に聞いているそうです。
   
E本焼き
1200〜1300℃の高温で焼き締めます。
F完成
完成した作品は、参加者の方が受けとりに来られます。きっと皆さんできあがりを心待ちにされていることでしょう。

そうした作業の合間には、ご自身の作品も作っていらっしゃいました。デザインからすべて考えられているそうです。
   
   
   
担当者からの一言
 水陶会の皆様、お忙しいところ取材の御協力ありがとうございました。多くの作品を見せて頂き、道具や作り方の説明までしていただけたことで、陶芸に興味を持つことができました。次回は私も陶芸体験をさせていただけるということで、とても楽しみにしています。また、御指導よろしくお願いします。