事業報告

 令和2年度 子どもの豊かな学びのための学校外教育支援事業

みんなで育もう!ふくおかの子ども育成支援フォーラム

 
 期 日  令和2年12月12日(土)13:00〜15:35
 参加者   100名   
 事業内容
 「ふくおかの未来を担う子ども」の育成に向け、家庭教育・子育て支援等「子どもの育ち」に関わる個人や団体、行政担当者等が集い、学習や交流を通して、家庭教育・子育て支援の在り方を考えるとともに、参加者同士のネットワークの構築を図る。
 内容の実際
【分科会】

 4分科会で4つの団体に実践発表をしていただきました。

  <分科会1> 「地域の子育てを応援するためのネットワークづくり」

【発表者】  

「みそらぼ」安藤 久代 氏
【ファシリテーター】 京築教育事務所社会教育室 奥畑 俊昭 氏
【コメンテーター】    福岡県PTA連合会 秀村 香織留 氏

分科会1の様子・写真
 みそらぼ」安藤 久代さんより、コミュニティ施設やイベントでの味噌づくり体験を通して、食の大切さ、楽しさを伝える等の食育についての発表をしていただきました。
 味噌育てによって子どもたちが食に関して学ぶことだけでなく、生き物を愛しむ、五感を研ぎ澄ます、思いやりをもつという学びがあるということを「味噌愛」たっぷりに発表していました。今後の展開として、教育機関と更につながって、PTAや教育委員会等を巻き込んだり、地域コミュニティ等への積極的なアプローチ等により、味噌づくり教室やワークショップ等を行ったり、味噌づくりを通して「食育の輪」をつくる「場」づくりを広げていきたいと話していました。


《参加者の声》
今の活動がより広がりそうで、そのアイデアをいただき、うれしく楽しかったです。


  <分科会2>「親の学びや育ちを応援するためのネットワークづくり」

【発表者】  

特定非営利活動法人前向き子育てふくおか 石橋 美穂 氏 
【ファシリテーター】 北九州教育事務所社会教育室 木下 真帆 氏 
【コメンテーター】 筑豊子育てネットワーク「かてて!」渡邉 福 氏 

分科会2の様子・写真
 トリプルP(Positive Parenting Program)という前向き子育てプログラムの講座を開催されている石橋 美穂さんに、この活動を始めた経緯や実践してきて感じたこと、そして現在の様子等を話していただきました。3人のお子さんを育ててきた石橋さんは、トリプルPに出会い、子育てに困る前に、知識としてその対応や情報を理解しておくだけで、見通しのつく楽しい子育てができると実感されました。そこで現在は、子育て仲間と団体を立ち上げ、自治体や保育園等に積極的に出かけて講座を開催された様子等を話していました。
《参加者の声》
分科会の発表時間が短いにもかかわらず、よくまとめられ、活動内容がよく理解できました。今後の活動にいかしていきたいです。


  <分科会3> 「支援が必要な子どもを応援するためのネットワークづくり」

【発表者】 

NPO法人フードバンク福岡 雪田 千春 氏  
【ファシリテーター】   福岡教育事務所社会教育室 吉丸 治樹 氏 
【コメンテーター】   福岡県社会教育委員 大谷 清美 氏 


分科会3の様子・写真 品質に問題がないにもかかわらず、賞味期限の問題や箱がつぶれている等、市場で流通できない食品や家庭からの廃棄分等たくさんの食品ロスが出ています。そのような流通できない食材を集め、食べ物を必要としている施設や団体、個人に無償で配布する取組をネットワークの力で進められているのがフードバンクの活動です。
 雪田さんからは、日本の子どもの貧困率は13,9%と7人に1人の子どもが相対的貧困状態にあり、特にひとり親家庭の子どもの貧困率は50.8%と半分以上に達していること等、福岡市の調査をもとに数字を示して説明をいただいきました。またコロナ禍で、雇い止めで収入の道が絶たれシングルマザーや学校・保育園・幼稚園・学校の休校で食費がひっ迫している状況が増えていることも教えていただきました。
 私たちは食品ロスや子どもたちの現状を知り、少しでも支援することが大切であり、フードバンクシステムを持続性のある取組として、より一層の充実を目指していかなくてはならないと感じました。


《参加者の声》
フードバンクにたくさんの食品があるということ、コロナで1日の食事が三食とれていない家庭などがあるということ、長年その方々に手をさしのべて行動してあるのに感動しました。


  <分科会4>「地域全体で子どもの学びや成長を応援するためのネットワークづくり」
【発表者】  宗教法人光桂寺味坂保育園 廣瀬 崇 氏 
【ファシリテーター】   北筑後教育事務所社会教育室 木 真由美 氏 
【コメンテーター】   特定非営利活動法人宇美こども子育てネット・う〜みん 川上 利香 氏 


分科会4の様子・写真 福岡県小郡市の味坂保育園を拠点とし、2020年3月2日より新型コロナウイルス感染症の影響で休校となった児童を対象に、いち早く居場所(サードプレイス)としての寺子屋を開催しました。かつて小学生の頃に寺子屋へ来ていた子どもたちが高校生となり、今度はボランティアとして小学生を迎える側となり、共に居場所をつくっていることを話していただきました。また、自然や地域の中で主体的に遊ぶ体験活動を大切に、地域のネットワークづくりにも広がっていった等、様々な取組について発表されていました。


《参加者の声》
寺子屋に参加してみたいものだと思いました。とても幼少時期に普通ではできない体験ができるなんて、素晴らしいものだと思いました。


<子どもプログラム・託児の様子>


 子育て中の保護者が安心してフォーラムに参加できるように、小学生を対象とした「子どもプログラム」を、乳幼児を対象とした「託児」を設けました。フォーラム開催中、子どもたちは、楽しい活動をして過ごしました。






 参加者の声
《分科会について》
今回もとても役に立つ子どもの育成支援フォーラムでした。それぞれの方の実践発表すばらしい発表でした。
地域で子どもを育てる様々な活動を知ることができ、大変参考になりました。各分科会では、ユニークな実践、子どもたちの成長が見える実践を紹介していただき、元気をもらいました。実践された方々がみなさん楽しんでおられる策をもっておられるのがすばらしいですね。
《全体について》
コロナ禍において、必要な対策をされており、安心して参加できました。ありがとうございました。
県内、他地域の方々の取組やお話を聞ける機会はあまりないので、勉強になり、勇気をいただけました。
今回もとても役に立つ子どもの育成支援フォーラムでした。それぞれの方の実践発表すばらしい発表でした。