事業報告
 平成27年度
社会教育専門研修
「公民館事業活性化研修会」
 
 期 日  平成27年11月26日(木)10:00〜16:00
 参加者   40名   
 事業内容
 これまで公民館が担ってきた役割を念頭に、社会の急激な変化に対応するため、福岡県の公民館が担う役割を新たな視点に立って見直し、公民館事業の活性化を図るとともに地域づくりに寄与する。
 内容の実際
【開会行事】

 福岡県公民館連合会副会長 重松 孝士氏の挨拶では、超高齢化社会の中における公民館の役割と公民館活動の意義について触れられ、当センター所長挨拶では「地方創生」の意味とともに、今後の公民館の役割が大きいことなどに触れたものでした。
開会行事 

【講 演】「住民自治によるまちづくりの視点 〜孤独死ゼロへの大山自治会の挑戦〜」
立川市自治会連合会 砂川支部長(大山自治会前会長) 佐藤 良子 氏 
 講演・住民自治によるまちづくりの視点

 佐藤氏からは、大山自治会の副会長になられた頃から、身近にある疑問や課題だと感じていたことをもとにして、多くの仲間をつくりながら実践されたことを具体的に御講演いただきました。
「問題から逃げずに立ち向かう姿勢」や「役員になった方が、負担が少なくなるように工夫したこと」、「活動する際に大切にしている、五つの気」など、具体的でありながらも、わかりやすいキーワードを出していただきながらのお話でした。「住民自治」の本当の意味を考えさせられる講演でした。
 

【対談】「大山自治会の挑戦に学ぶ、公民館事業のポイント」

話し手:立川市自治会連合会 砂川支部長  佐藤 良子 氏
   聞き手:元九州共立大学   准教授    永渕 美法 氏
 
対談・大山自治会の挑戦に学ぶ、公民館事業のポイント

 午後からは、佐藤良子氏と永渕美法氏による対談をおこないました。
 参加者には、午前中に質問できなかったことを事前に質問シートに書いていただき、まずは、そのことについて、永渕氏には質問をしていただきました。佐藤氏には、質問の内容にこたえていただくとともに、午前の講演で話さなかったことにも触れていただきました。
 また、永渕氏のファシリテートにより、佐藤氏の「自治会活動」や「住民自治のための活動」などのポイントが「公民館活動活性化」のポイントを理解できる形に整理され、佐藤氏の実践がより身近なものに感じられる対談となりました。
 最後には、たくさんの話の内容を、公民館の機能の面からまとめられ、今後の公民館事業を活性化するために生かせるものとなりました。



【グループ協議】「今、公民館に求められているのは何か」

グループ協議・今、公民館に求められているのは、何か

 グループ協議では、日々の業務形態や課題等の共有を短時間に具体化できるようにするために、参加者それぞれの立場がなるべく同じようになるようにグルーピングをし、3人から5人のグループを作って行いました。
 話し合いの進め方やルール(共感しながら、否定しない、最後まで聴くなど)を確認した後、2つの手順で進めました。
 1つ目は、講演や対談を聴いての感想を出し合いました。「まちづくりや人づくりについて、感心したことや新しい視点、取り入れたいこと、自分もやっていて効果を確認できたこと」を視点にして、たくさんのアイデアを出し合い、キーワード化していきました。
 2つ目は、「公民館には何が求められているのか」をテーマにして、出し合ったアイデアを整理しながら協議を進めていただきました。
 最後には、各グループから、話し合った内容を全体で報告し合い、お互いに公民館の事業を活性化させるために大切なことについて、確認をし合いました。


 参加者の声
 【講演について】
佐藤先生の実践事例の中に明日からでも役立てることのできるヒントがある。
人材の育成や見つけ方、小グループづくりなど、参考になることがたくさんありました。
熱意と実行力、アイデアがとてもすばらしいです。住民の暮らしが安心できることを考えられての活動が住民の生活によりそっている。住民の求めるものを与ていること、そのニーズを的確に把握していることがポイントなのかなと思いました。
一人のリーダーが、でなく、いろんな人を大切に、意見をとり入れているのがよかった。
テンポよく事例を楽しく話され、とっても勉強になりました。
【対談について】
佐藤先生のあまりあるパワーで理解しづらかったところを、上手に永渕先生がかみくだいて理解しやすいものにしてくださいました。
一つひとつのことに正面から向き合っていると思いました。いろいろなアイデアを得るための学習が大切だと思った。
人脈の大切さ、すべての事は人が大切であることを学びました。
地域の課題解決のための公民館事業の話がよかった。問題から逃げないことが大切。
考え方などのヒントをいただけました。
時間が短いと感じたので、もう少し対談してほしかった。
【小グループ協議について】
小グループでいろいろなことを話しました。立場は違っても、地域の活性化を願っているのは同じでした。
立場の違いを超えて、話し合い、共感できる学習となりました。
種々な視点、他都市の現状を聴くことができて参考となった。
グループで楽しく語りました。みなさん同じ目的を持っているので、スムーズに意見を出し合えました。
グループでいろんな話も聞けて、今後の活動に活かせそうに思う。地域活動の参考になった。
自治と公民館のあり方を問い直したい。
【研修会全体について】
時間が経つのも忘れて、お話に集中できました。話術に学ぶところもありました。
佐藤さんの熱意に惹きつけられました。人を巻き込んで活動するには、人を惹きつける魅力が大切な要素の一つだと思った。
佐藤さんのバイタリティ、大山自治会の住民意識の高さ、コミュニティビジネス等に驚きました。公民館の今後のあり方について再考させられました。