事業報告
 平成28年度
まちづくり・人づくりを担う人材育成研修
「まちづくりに活かす企画力育成講座」
 
 期 日  平成28年10月13日(木) 9:50〜16:00
 参加者   33名
 事業内容
 現代的な地域課題の解決と持続可能な地域づくりを目指し、その実現に向けた講座の企画から実施、改善に向けた知識や技能を身に付けるとともに、専門職員としての資質の向上を図る。
 内容の実際
【説明】「まちづくり・人づくりを担う人材育成研修について」
 説明者 福岡県立社会教育総合センター 研修・情報室 遠藤 芳徳
 
【写真1:説明 担当社教主事】
 本年度開催の「まちづくり・人づくりを担う人材育成研修」においては、3回共に研修会スタート時に、説明の時間を設けていきました。 今回は、ファシリテーション講座、コミュニケーション講座の過去2回の研修講座で行った、「現代的課題の設定」とその「背景」、 それらを受けた今後の「社会教育行政の目指すもの」について、説明の前半部で触れていきました。 また、後半からは、今回が3回講座の最終講座ということもあり、本講座を含めた「まちづくり・人づくりを担う人材育成研修」のこれまで行われてきた 2回の研修講座の内容や、計3回の研修講座の関連性について体系図を示しながら、次年度を見据えて研修参加者の皆さんへ、今後の市町村における 研修内容の必要性や展望について説明させていただきました。

【研修1】(講義)「学び」のつくりかた〜“共育”目線で、好循環を!〜
講師 ふくおかNPOセンター        
代表  古賀 桃子 氏 
 研修1の冒頭では、講師の古賀桃子先生より、「近年の社会的課題」、「地域づくりの必要とされるわけ」、「地域をつなぐ鍵とは」といった 視点で現代的課題やその背景について説明していただきました。
 次に、地域づくりや人材の育成を念頭に置いた、「沖縄県若狭公民館」の取組や「福岡市のじょいんとプロジェクト」といった他の自治体の取組を 例に挙げながら、行政とNPO、企業、地域との連携について、御自身の経験を交えながらお話ししていただきました。 そうした話の中に、講座企画の大切な視点となる、「学びのつくり方」や「『学び』づくりの技あれこれ」についても、ポイント指導をいただきました。
 

【写真2:古賀氏の講義】
○適正規模:量〜質
○ことばづかい:第一印象
○五感効果:集中力
○目で耳で体感:良き講師人材
○IN→OUT:さらなる研鑽に
○”共育”目線:仲間づくりも

【資料1:「学び」づくりの技あれこれ】

 講師の古賀先生は実践家として御活躍されており、全国津々浦々のプロジェクトに直接関わっておられるので、御自身の体験をもとに、 数多くの事例並びにそのエッセンスを紹介していただけました。参加者の皆さんには、とくにそうした部分が参考になったと感想をいただきました。

【研修2】(講義・演習)「すてきな学びのプログラムをつくってみよう」
講師 ふくおかNPOセンター        
代表  古賀 桃子 氏
 午後からはワークシートを使い、参加者それぞれが担当をしている事業や次年度構想中の事業、地域課題から出発した事業等の事業構想づくりについて演習を行っていきました。演習で使用したワークシートは「佐賀市市民活動啓発委託事業応募様式」と「いおん(周南市)企画の基礎づくり編」の 2種類を使用しました。
 

【写真3:グループ内プレゼンの様子】

【写真4:代表企画の提案と指導・助言】

 演習活動は、@個人の企画づくり作業→Aグループ内(3名〜5名)での企画プレゼン→Bプレゼン企画への助言、修正→C代表企画の紹介 ≪全体で2本≫→D代表企画への指導・助言という流れで進められました。
 参加者の皆さんは、これまでターゲットの絞り込みや、そこに向けた具体的な効果のある手立てを打つといった、マーケティング分析等を行いながら 事業づくりをしたり、明確な実践の具体像をつくりあげたりする経験が少なかったため、企画作業の難しさを感じるとともに、事業づくりの根本部分の大切さを実感することができていたようでした。(アンケート記載より)また、参加者からの質問についても数多くの実践から示唆に富んだ回答を 丁寧に受け答えしていただいたので、参加者の方からは研修の満足度について、高く評価いただきました。

 参加者の声
【研修1】(講義)
「学び」のつくりかた〜“共育”目線で、好循環を!〜について

とてもたのしい研修会でした。他公民館の事例を交えた内容やP〜D〜C〜Aの視点などはとても参考になりました。
よりポイントをおさえた内容でわかりやすかったです。目的≠目標、大変参考になりました。目標設定の大切さを改めて痛感しました。
五感効果、言葉遣い・・・小さな事に思いがちながら、全体には大きな影響があることに気づかされました。
地域の人材育成のプログラムについて、具体的な構想を持つことができた。また、冒頭の社会教育(生涯学習)の視点からの人材育成についての考え方のまとめが良かった。 自分の考えを改めて整理することができた。
様々な事例を聞けたので、イメージがしやすかったです。ターゲットをしっかり特定すること、目的、目標を明確に五感を刺激する仕掛けなど、気を付けるポイントがよくわかり、 さっそく実践したいと思いました。
【研修2】(講義・演習)
「すてきな学びのプログラムをつくってみよう」について

企画立案の際に、順序立てて行うこと、自問自答しながら精査することを演習で体験できたので良かった。
思考を整理する方法や、相手意識をもつなどの様々な配慮も考慮しながら計画することが大切だとわかりました。
目標設定に「結果目標」と「成果目標」の2つを設定することにより、企画書のストーリー展開が明確化することが参考になりました。
自分で企画したプログラムについて意見交換をする場は時間が足りないくらい、参加者同士が真剣に話をすることができました。
今後の企画に非常に役立つことを学ぶことができたと思います。他の人から意見やアドバイスをいただいたりと話す機会が多くて、勉強になったとともに、今後の講座に活かしたいと思える講座構成でした。
5W3H、マーケティング分析など考えを幅広く持つことで、視点が広がると感じました。
会全体を通じてのあなたの満足度をお聞かせください。(期日や日程を含めて)
満足度100%でした。今年度社会教育主事講習で古賀先生の話を聞いて、是非参加したいと思い、今日参加しましたが、仕事の都合をつけて来た甲斐がありました。
質問がしやすく、参加者の雰囲気が皆さん良くて、参加してよかったです。
非常によかったです。学習した内容は持ち帰りはしますが、他の職員にもぜひとも聞いていただきたいです。
急きょ企画を立てなくてはいけないこともあり、企画書を書く時間がもらえて仕事が進みました(笑)ほかの方の意見を聞けて助かりました。
様々な観点があって、実際にシートを書いてみると、自分の考えの浅さに気づかされました。しっかり自分と向き合うことが企画書だといわれた意味がわかりました。
学びに集った人たち同士がつながるような場づくりができるような講座を企画したいと思います。