事業報告
 平成30年度

中国・四国・九州地区生涯教育実践研究交流会第37回大会 
 
 主催
  福岡県教育委員会 日本生涯教育学会九州支部
 
 主管
  中国・四国・九州地区生涯教育実践研究交流会第37回大会実行委員会 
  福岡県立社会教育総合センター 
 
 期日
  平成30年5月19日(土)・20日(日)〔情報交換会5月18日(金)〕
 
 参加者
   情報交換会:50名、宿泊者:72名
   1日目:417名、 交流会:280名、 宿泊者:198名
   2日目:310名            参加者数合計(延べ) 727名

第37回実践交流会代表挨拶
 
     

 世界保健機関2016年によると、日本の「健康寿命」は74.9歳で世界1位です。また、平均寿命は男性が81歳、女性が87歳(厚生労働省2016年)です。さらに、海外の研究によると「日本では、2007年に生まれた子どもの半数が107歳より長く生きる」との推計が「人生100年時代構想会議中間報告(平成29年12月)」に紹介されています。まさに、「超長寿社会」を迎える我が国は、人生100年時代を見据えた「人生の再設計」・「社会保障制度の再設計」等が必要になり、それに伴い急激な変革の波が押し寄せてくることが予想されます。
 国では「人生100年時代構想会議」を設け、「100年という長い期間をより充実したものとするためには、生涯にわたる学習が重要である。」等とし、「人づくり革命」として「幼児教育の無償化」「教育の効果と高等教育の無償化」「リカレント教育」「大学改革」等を提言しています。
 このような中で、「中国・四国・九州地区生涯教育実践研究交流会」は「未来の必要」を掲げ、各県の実行委員の皆様との連携・協働により地域の課題解決実践事例等を発表・提言し続けて参りました。この会の注目は、参加者「手弁当方式」の会費制の運営にあります。また、実践者本人が、その活動事例を直接発表し交流できるところです。
 第37回大会も、各県の「熱き思い」の実行委員会の皆様との「連携・協働」により28の実践研究事例が揃いました。また、三浦清一郎先生の特別報告は「老いてひとりを生き抜く ―暮らしに負けず、自分に負けず、世間に負けず―」で、超長寿社会の我が国を見据えた報告です。特別企画:「男女共同参画時代の子どもの発達支援」は、第1部:〔「保教育」を展望する「飯塚プラン」の革新性〕として、飯塚市の片峯誠市長・森本精造元教育長、三浦先生によるインタビューダイアローグ、第2部は、「通学合宿」のモデルである「庄内生活体験学校」の開設30周年の分析から〔「通学合宿」の30年を振り返る〕を探ります。登壇は、正平辰男(庄内生活体験学校 館長)、大島まな(九州女子大教授)、小生によるインタビューダイアローグを実施します。ご期待ください。 
 本会をご支援・ご指導くださいます福岡県教育委員会、福岡県立社会教育総合センターに心より厚く感謝申し上げます。


                                 中国・四国・九州地区生涯教育実践研究交流会 代表世話人 古市 勝也

   
発表内容及びプログラム
 ■5月18日(金)情報交換会 19:00~
 ■5月19日(土)
  ◇開会式 10:15~10:45
  主催者あいさつ   福岡県教育長教育振興部 部長 木原 茂   
 ◇実践発表① 10:45~12:30 12事例発表 
大人としゃべり場~トークフォークダンスで語ろう~(福岡県直方市)
 直方第一中学校 PTA会長 戸島 教明 氏
 直方第一中学校 PTA副会長 宮園 祐美子 氏
 直方第一中学校 元PTA副会長(のおがた未来カフェ) 宇野 紀子 氏
 直方第一中学校 教頭 花田 義朗 氏

地元農家の主婦力による「農家れすとらん つつじ亭」の開業とその知恵(山口県萩市)
  (有)農家れすとらん つつじ亭/明木(あきらぎ)手芸を楽しむ会 代表  守永 和子 氏

地域住民力の活用実例がここにある!~おせっかいおばちゃんたちと行政のおいしい関係~(長崎県川棚町)
  川棚町健康推進課健康増進班 係長  安永 友紀 氏

手づくりの絵本と歌で伝えよう ~手づくり絵本に願いを込めて~(鳥取県境港市)
  境港市立上道小学校図書館職員/絵本作家・シンガーソングライター  しまだ ようこ 氏

子どもの「自立」をめざして ~家庭教育力向上への新たな試み~(鹿児島県姶良市)
  姶良市教育委員会社会教育課 課長補佐兼係長  宇井 知隆 氏

地域の人材多数が結集する姿が見えてきた ~チャレンジ通学キャンプの11年~(熊本県熊本市)
  UEKI・レクリエーション協会 会長  上野 祥子 氏

より身近に、誰でもコンビニ感覚で立ち寄れる公民館をめざして ~人的ネットワークの拡大と情報発信の挑戦~
  (長崎県諫早市)
  諫早市教育委員会生涯学習課 本野公民館 社会教育指導員 吉岡 理恵 氏

コーヒー一杯で学習を ~むなかた市民学習ネットワーク33年の歩み~(福岡県宗像市)
  むなかた市民学習ネットワーク  副会長  東 晏宏 氏

学びの循環のある地域社会を目指して ~成人講座の充実~(鹿児島県霧島市)
  霧島市教育委員会社会教育グループ 主任主事 兼 社会教育主事 串田 啓介 氏

歩く人を歓迎するまちづくり ~熊本県美里町から発信するフットパス~(熊本県美里町)
  美里フットパス協会 事務局長  濱田 孝正 氏

少子化時代でも運動会開催を可能にする学校と地域の連携(鳥取県三朝町)
  小鹿地域協議会 体育部事務局  村岡 健 氏

地域をつなぐ「BGレンジャー」(青少年育成支援事業)(福岡県筑紫野市)
  筑紫野市教育委員会生涯学習課 生涯学習推進青少年担当  黒葛原 緑 氏

 ◇実践発表② 13:30~16:10 16事例発表
講座から生まれた「サンコアマルシェ」 ~子育て世代の方々が集う取組を通して~(福岡県筑後市)
 筑後市中央公民館 元館長 水落 龍彦 氏
 筑後市教育委員会社会教育課 主事 小川 美弥 氏

講座の成果を市政に活かす ~「協働による那覇のまちづくり憲章(案)」と市民の実践力~(沖縄県那覇市)
  なは市民協議会 代表  饒波 正博 氏

夏祭り復活から地域活性化までの道のり  ~We love MATSUO~(宮崎県椎葉村)
  椎葉村青年団連絡協議会 松尾青年会 会長  甲斐 裕崇 氏

「まちづくり・いきいき成器の会」を掲げた住民総力の「じげ(地域)おこし」の展開 
  〜地区全体で取り組む「殿ダムウォーキング大会」の成功手法を中心に〜(鳥取県鳥取市)
  まちづくり・いきいき成器の会/鳥取市立成器地区公民館 館長  福田 悦子 氏 

県内に「うちどく(家読)」を広め隊! ~県域ネットワークにつながる教育行政と図書館の協働による成果~(佐賀県伊万里市)
  伊万里市民図書館 うちどく推進室 係長  末次 健太郎 氏

笑顔拡がる「大内コドモジカン」 〜自治会とまちづくり協議会の連携による子ども体験活動支援〜(山口県山口市)
  大内まちづくり協議会 文化教養部員  佐伯 玲子 氏

「かいじゅうネット」で笑顔と輝きを! 〜海田住民活動ネットワークの活動から〜(広島県海田町)
 海田住民活動ネットワーク  福長 賢 氏
 海田さつまの会 会員 石橋 京子 氏

「カタリ場」を活用した「ライフキャリア教育」の可能性 〜中学生から大人までの益田市民が本音の対話〜(島根県益田市)
  益田市教育委員会ライフキャリア教育コーディネーター 檜垣 賢一 氏

中高生の!幸雲南塾  ~中高生をターゲットにしたキャリア教育の取組~(島根県雲南市)
  雲南市教育委員会社会教育課キャリア教育推進室 派遣社会教育主事  青木 拓夫 氏

高校生による海・山で暮らす匠への「聞き書き」~海と山をつなぐ~(岡山県総社市)
  備中「聞き書き」実行委員会 事務局  森光 康恵 氏

古民家を活かした「喜久家」プロジェクト 〜世界の若者たちとの郷づくり〜 (愛媛県伊方町)
  喜久家プロジェクト 副代表  浅野 長武 氏

「子ども中心の地域づくり」 ~みんなが主役のまちづくり~(福岡県篠栗町)
  篠栗小校区づくり実行委員会 実行委員長  柴田 正行 氏

震災体験後の熊本市「秋津公民館」の「地域づくり」への取組 
 〜拠点避難所から得た、防災教育の核となる「つながり」への工夫〜(熊本県熊本市)
  花園公民館 社会教育主事  宮尾 有 氏

学生NPOと町教委との協働による教育支援活動と地域活力の創出(徳島県牟岐町)
 NPO法人牟岐キャリアサポート 理事長 大西 浩正 氏
 NPO法人ひとつむぎ 石原 翔太 氏

災害に対処する力の育成と避難時支援のための協働の仕組みづくり(大分県大分市)
  NPO法人 大分県防災活動支援センター 主任研究員  川村 正人 氏

コミュニティ・スクールに関係していく公民館 ~公民館を核に取り組む地域学校協働活動と地域づくり~(山口県山陽小野田市)
 山陽小野田市企画部企画政策課課長 和西 禎行 氏
 山陽小野田市教育委員会中央公民館係長 柿並 健吾 氏

 ◇実践発表の様子  10:45~16:15

 ◇特別報告 16:30~17:00

「老いてひとりを生き抜く
     ‐暮らしに負けず、自分に負けず、世間に負けず‐」   
報告者  三浦 清一郎 氏       

 ◇第37回大会交流会 17:30~20:00
 
特別企画 「男女共同参画時代の子どもの発達支援」
 
 第1部 9:00~10:10

<インタビュー・ダイアローグ>
「保教育」を展望する「飯塚プラン」の革新性




登壇者 飯塚市長  片峯 誠 
元飯塚市教育長 サンビレッジ茜理事長 森本 精造
聞き手 生涯学習通信「風の便り」編集長  三浦 清一郎 

第2部 10:20~11:30

<インタビュー・ダイアローグ>
「通学合宿」の30年を振り返る

登壇者 飯塚市庄内生活体験学校館長  正平 辰男
聞き手 九州共立大学名誉教授 交流会代表世話人 古市 勝也 
九州女子大学教授 大島 まな 

総括 閉会式 11:30~

参加者の声 (抜粋)
 ☆ 実践発表について
各発表者の取組への熱い想いが伝わってきました。子育て世代が、どのように生活しやすい環境にするのか納得する所が多かったです。
地域情報ネットワークを発信する公民館づくりとして参考になりました。
活動が広がっていく、継続していくことがすばらしいと思いました。
地域活動・行政とそれぞれの立場で今を感じながら、これからの活動に活かせる事例もあり参考になりました。
それぞれの報告を、わがまちの課題に照らし、参考になる点が多々ありました。それぞれの分野で、活躍している人の話が聞けてよかったです。

☆ 特別報告「老いてひとりを生き抜く-暮らしに負けず、自分に負けず、世間に負けずー」について
これからの自分のことと感じました。人生100年時代、これからの過ごし方について楽しく聞きました。実行したいと思います。
6~7歳、年齢下の私にとって、心意気だけは三浦先生みたいな生き方をしたいと痛感しました。
就活は誰にでも訪れます。断捨離は必要です。人として、老いて、どのような人生を歩くかを益々考えました。 
いつもすばらしいお話を聞くことができ、勉強になりました。高齢化に向けて準備や自分自身の備えが必要だと思いました。楽しいお話もあり良かったです。
現代社会の問題を切実に捉えてあり、話を聞いていて再認識させられました。もっとお聞きしたいです。
 
☆ 特別企画 第1部 『「保教育」を展望する「飯塚プラン」の革新性』について
飯塚市教員ですが、これまでの経緯や今後の方向性の確認をすることができました。今後も児童クラブと連携を充実し、子どもをよりよく育成したいと思います。
市長・教育長の強いリーダーシップが何よりも推進できる要因かなと思いました。支援員の苦労や課題も語っていただき、子どもたちを支えるすべての気持ちを考えた上であったことがわかりました。
三浦先生のコーディネートがすばらしかった。元森本教育長、片峯市長、それぞれの捉えをうかがうことができました。子どものことを第1に考えていらっしゃることがすごく伝わりました。
今の教育に必要なものは何か。子どもと教育がどのように関係したら良いのか勉強になりました。
「主人公」のことを考え、政策に取り組む姿はすばらしい。首長部局と教育委員会の「カベ」がどうしてもこえられないが多いなか、先行事例に出会えたことはよかったです。

☆ 特別企画 第2部 『「通学合宿」の30年を振り返る』について
さまざまな経験を経て、30年続いていることがすばらしいです。苦労話もしていただき、幼児教育の重要性も痛感しました。
山の中でキャンプする「通学キャンプ」はとても興味を示すもので面白いと感じました。
子どもを総合的に伸ばすための視点、今、子どもたちに何がかけているのか、大人が真剣に考えなければならないと思います。庄内生活体験学校をあらためて、基本から学べて良かったです。
正平先生の的を射た生活体験に関する指摘でした。30年間の活動を伝えていただき、通学合宿に関わるものとして大変勉強になりました。 
正平先生の努力、大変感心しました。県内外に波及したことはすばらしいことです。年々なくなりつつある「厳しさ」を学ぶ場を継続されるには、本気で子どもと接し、ストレートな言葉でふれあえる方だからこそですね。
 
☆ その他の声
他県との関係者とも多くつながることができました。他県の熱のある実践を聞くことができて大変勉強になりました。
全てにおいて大変勉強になりました。社会教育の持つ底知れぬ力を改めて実感しました。
常に笑顔で丁寧に対応してくださり、気持ちよく研修に参加することができました。スタッフの皆さん大変お世話になりました。
実行委員会の方々にはもちろん、スタッフ、ボランティアの学生の皆さんのおかげで充実した研修会を受けることができました。また、発表者、参加者が一堂に会する情報交換の場では、双方向のやりとりができ、有意義な時間となりました。ありがとうございました。 
たくさんの発表を聞くことができたのはよかったです。メッセージカードも発表者の励みになる良い取組だと思います。書く時間を確保して、2日目の会場等にもメッセージカード入れBOXがあるとよいと思います。