事業の報告  (平成21年度  1  2 
 
英彦山紅葉トレッキング
青年リーダー・ボランティア研修
高校生ボランティア研修
ひこさんチャレンジ探検隊
ひこさんチャレンジキャンプ
ひこさんわくわくキャンプ
英彦山ファミリーアドベンチャー
英彦山歴史・文化探訪

   ひこさんわくわくキャンプ(冬)   >>平成21年8月22日(土)〜23日(日)
平成22年1月9日(金)〜11日(月)
参加者
52名
事業内容
 今回の「ひこさんわくわくキャンプ(冬)」は、国立夜須高原青少年自然の家の協力で夜須高原、英彦山の2つのフィールドを活用して、「いろんな年令の人と活動して“たて”のつながりを作ろう」「おもいっきり冬を楽しもう」というねらいで活動を行いました。

第1日目

○仲良くなろう
   〜出会いのゲーム〜
みんなでお弁当を食べ、グループ毎に自己紹介をしました。名前や学校、夢中になっていることなどを紹介し合い、初めて会う友だちやボランティアスタッフ、久しぶりに会う友だちと仲良くなるきっかけを作ることができました。

  ○ストレートハイク
 まず、コンパスの使い方の説明を受け、スタートの準備をしました。コンパスの使い方が難しく、ボランティアスタッフが中心となってコンパスのセットを行いました。
 グループごとに協力して、茂みの中に入ったり斜面を下ったりして、目的地を目指しました。お互いに声を掛け合い、進行方向がまっすぐになっていることを確認しながら進みました。ゴール地点からかなり離れた位置に到着したグループが多かったですが、みんなで協力してゴールしたときは、大きな達成感を味わうことができました。

○星空観察

最初に、冬の星座の探し方を説明し、実際に星座を探したり望遠鏡で星を観察したりしました。観察するときにちょうど雲が夜空をおおい、残念ながら星の観察をすることができませんでしたが、国立夜須高原青少年自然の家のスタードーム屋上から眺める夜景を楽しんだり真っ暗な暗闇を体験したりすることができました。また、スタードーム内のプラネタリウムも体験し、星や星座について詳しく知ることができました。



第2日目
○冬の英彦山を満喫しようT(雪遊び)
 英彦山へ移動し、雪遊びを体験しました。英彦山に降り積もった雪は、残念ながらわずかでしたが、子ども達は、雪合戦をしたり雪だるまを作ったりして英彦山の雪を楽しみました。

○冬の英彦山を満喫しようU(英彦山フォトラリー)
 グループで協力して写真を頼りに青年の家周辺の地域を巡りました。とても寒く、長い距離を歩きましたが、道の脇に残った雪を使って遊んだりわき水が凍ってつららになっているのを見つけたりして、冬の英彦山を楽しみました。

○熱気球作り
  2日目夜の活動として気球作りをしました。2グループに分かれ、協力して大きな気球を作りました。できあがった気球には、自分の夢や今回のキャンプの思い出などを書いたり好きな絵を描いたりしました。完成した後、ドライヤーを使って気球内に暖かい空気を入れました。気球が浮かび上がったときには、みんな歓声を上げて喜びました。

第3日目
ショートハイク
 JR桂川駅から、久留米駅、原田駅、博多駅、直方駅、折尾駅を目指してボランティアスタッフと一緒に電車を使って帰りました。切符を自動改札口に通す時、どこに切符を入れていいか迷う子やドキドキわくわくしながら切符を使う子、ホームに立つと電車が来るのを待ちきれずにうろうろする子など、様々な姿を見ることができました。
参加者の声
みんなと仲良くできた。
気球作りが楽しかった。
初めて班長になりました。リーダー的な行動は、自分のことだけじゃなく他の人のことも考えることが大切だとわかった。
たくさん協力することができた。また、来年参加したいなと思った。
雪合戦が一番楽しかった。
たくさんはなす事ができ、手話ももっと覚えることができた。初めてあった友だちともすぐに友だちになれた。
初めてキャンプに参加してはじめはドキドキしたけど少しずつなれていろいろ遊んで楽しかった。
全体をとおして
今回は、国立夜須高原青少年自然の家の協力で夜須高原と英彦山の両方のフィールドを生かした活
動をすることができました。ストレートハイクやフォトラリーなどの活動では、年上の子が年下の子のお世話をしたりグループ内で話し合って活動したりして異年齢間の交流や違う学校の友達との交流が進みました。また、ショートハイクでは、電車の乗り方や電車に乗ったときのマナーなどを体験することができ、参加した子ども達にとっては有意義な活動ができました。
   ひこさんチャレンジキャンプ 
平成21年8月8日(土)〜12日(水)
参加者
26名
事業内容

 自然豊かな英彦山のフィールドを舞台に、小学校4年生〜中学校3年生までの異年齢集団による、4泊5日の長期キャンプです。このキャンプでは、「主体的に考え、仲間と協力して活動できる子ども」の育成を目指しました。

第1日目 出会いの日  〜開講式と班作り〜
 初めての班の仲間とスタッフとの出会い。緊張の中にも、期待で満ち溢れていました。
班活動に入り、自己紹介やアイスブレイクをする班もあり、徐々に笑顔も見えてきました。
キャンプ場に移動し、竹はしを作り、その中でお互いのことを少しずつ知り合いました。

↑開講式の様子   ↑班でのアイスブレイク
↑ドキドキの自己紹介 

↑竹はし作りの様子

 1日目の夕食はカレーでした。班での初めての共同作業。役割分担をして活動しましたが、なかなか上手に作れませんでした。
最後の「ふりかえり」では、「協力することや班の目標」などを話し合いました。

↑なかなか火がつきませんでした   

↑やっと完成!いただきます


第2日目 自然と遊ぶ日    〜彦山川での川遊びと竹飯作り〜
 バスで彦山川まで移動し、テントを設営しました。彦山川の水の冷たさに歓声と悲鳴があがりましたが、水に慣れてくると徐々に水かけや岩の上からジャンプする姿も見え、元気のいい声が聞こえてきました。水慣れしたところでいよいよ奥の滝つぼへ。深い所で水深3m。そこへ班毎に飛び込んだり、手をつないで円を作ったりと徐々に一体感が育まれてきました。
↑あまりの冷たさに・・・ 

↑勢いよくジャンプ!

↑手をつなぎ、輪を作りました ↑ヤマメのつかみ取り
 しばらく沢遊びをした後は、ヤマメのつかみ取り。夕食のおかずになります。晩御飯は、竹飯とヤマメの塩焼きです。さっき捕まえたヤマメを串にさし、塩をまぶしたら炭火で焼きます。出来上がりは最高でした。完食!
↑ヤマメの塩焼きの準備 ↑竹飯の出来上がりは?
↑とてもおいしい晩御飯でした

↑テント泊の様子


第3日目 英彦山を学ぶ日   〜ボランティア活動と英彦山参道の散策〜
 午前中1時間だけ沢遊びをした後、彦山川周辺・お風呂を頂いたしゃくなげ荘・宿泊地の福太郎駐車場の掃除をしました。感謝の心を込めて、1時間一所懸命掃除に取り組んでいました。
↑朝食のホットドッグづくり

↑帰りに工場見学をさせてもらいました

 ↑班ごとの散策 ↑班でハイポーズ!

第4日目 自然に感動する日    〜英彦山への早朝登山とキャンドルのつどい〜
 午前2時30分に起床し、朝日を全員で見るために早朝登山をしました。足元も見えず真っ暗闇の一人ひとりから自然にでてきた「みんなで朝日を見よう!頑張ろう!」という声に、キャンプで培ってきた“つながり”を感じました。東の空が明るくなると、一層声を掛け合い山頂を目指しました。そして全員山頂に到着。残念ながら日の出を見ることはできませんでしたが、このこと以上にでも全員が「みんなで登頂できた。」ことに価値や喜びを見出していたことが、大きな収穫でした。
↑朝日を見るために午前3時に出発! ↑全員登頂に価値がある! ↑山頂で記念撮影

↑最後の夕食。本当に上手になりました

とてもおいしかった 

残り火から取ったキャンドルの炎

 最後の夜は、キャンドルのつどいをしました。班やリーダーからの出し物の後、全員でキャンドルを囲み、子どもたちはリーダーへの感謝の言葉、リーダーからは子どもたちへのメッセージを送りました。感極まって涙を見せる子も・・・。印象的な最後の夜でした。
↑班からの出し物

↑リーダーからの分火

↑リーダーへの感謝の言葉 

↑同じ時を過ごしました


第5日目

お別れの日    〜閉講式〜

 最後の日になりました。5日間お世話になったバンガロー・キャンプ場などの掃除をして、閉講式の会場へ移動しました。5日間の感想を読みながら、最後の時間を過ごしました。みんなとても穏やかな顔をしていました。そして閉講式。みんな笑顔で別れました。
 ↑最後のふりかえり  ↑感想を読みあっています
↑閉講式後のリーダーからの言葉  ↑最後にみんなで記念撮影
参加者の声
初め「こんなキャンプに行くことに意味あるのかな?」と思っていたけれど、班のみんなの優しさに触れて「自分もがんばろうかな。」と前向きに考えるようになった。この班だから自分も成長したのかなと思う。
たった5日間でもみんなが頑張っているのがわかった。家に帰っても頑張りたい。将来に役立てたいです。
自分から話しかけるのが苦手だけど、これから直していきたい。来年も参加したいです。
リーダーの「自分に自信を持て」と言う言葉に感動して、涙が止まりませんでした。大人になったら、リーダーみたいになりたいです。
少し遅れて山頂に着いたけど、みんなが心配してくれていて、とてもうれしかった。諦めずに英彦山に登ってよかったと思った。お弁当は格別においしかったです。
このキャンプで学んだことは、みんなで協力し考えて行動することです。苦手だったし難しいことと思っていたけど、このキャンプで「こういうことなのかな」と分かった気がします。それと、キャンドルのつどいでは、リーダーを見ると泣きそうだったので、リーダーの顔を見られませんでした。
また同じ班になりたいです。
できればこの班でもう1泊したかった。これからの生活につなげていきたい。次はリーダーという立場になって戻ってきたいです。
自分が少し成長したなと思うところは、恥ずかしがらずに「ありがとう」と言えるようになったことです。
全体をとおして
  「これが、班のみんなで食べる最後の食事かなと思ったら、・・・」。最後の野外調理で作ったハンバーグカレー。その食事中、突然女の子が泣き出しました。わずか4泊5日のキャンプ。この短い中でも、心と心がふれあうことのよさを実感できた1場面でした。今回のキャンプでは冒頭の目的達成のために「班作り(仲間作り)」を大切にしました。最重要視したものは体験学習サイクルの考え方に基づく「ふりかえり」でした。この活動により、お互いを知り合い、体験が体験で終わることなく次の具体的な行動目標につながり、徐々に班のつながりが深まっていきました。もう一つ重要視したものが、スタッフ(班付リーダー)研修です。実際に子どもたちに関わるスタッフと共通理解をしておくことがキャンプの成否に関わります。そこで本キャンプの目的、方法、体験が体験で終わることのないように各活動における目的と方法、子ども理解と観察等の共通理解を図りました。その結果が先ほど述べた子どもたちの姿につながっていると考えます。
  この4泊5日をとおして、子どもたちも私たちスタッフもたくさんのことを学ばせてもらいました。
 ぜひ今後の生活に生かしていただきたいと思います。


   英彦山歴史・文化探訪
平成21年9月20日(日) 日帰り
参加者
52名
事業内容
 この英彦山には、文学界では知らない人はいない「種田山頭火氏」や「杉田久女氏」などをはじめ、多くの著名な詩人、俳人が訪れています。それは、今日まで英彦山の自然や歴史が大切に守られてきたからでもあります。今回は、この自然と歴史豊かな英彦山を、「文学」という視点から再発見していただこうと、企画した事業です。
内容としては、午前中は北九州市立中央図書館の轟良子氏を迎え「英彦山に文学をたずねて」という演題で、特別講演をしていただきました。午後からは地元の添田町観光ガイドボランティアのみなさんの協力で、高住神社(豊前坊)の文学碑めぐりをしました。
出会いのつどいの様子 講師及び協力者のみなさん


 特別講演では、轟先生の熱くも楽しいお話に時間を忘れて聞き入りました。参加者のみなさんにも好評で、「もう少し聞きたかった。もっと勉強したいと思いました。」「何度も来ている英彦山ですが、先生のお話を聞いて英彦山のよさを再発見することができました。」などの感想を多く頂きました。
轟良子氏の講演 スライドでの説明


 午後からは、“ウリ坊”と“バンビ”の2グループに分かれて、青年の家所歌、種田山頭火句碑、杉田久女句碑、児玉南草句碑など約2時間にわたり添田町観光ガイドボランティアのみな
さんの説明を聞きながら文学碑をめぐりました。

青年の家所歌の前で 杉田久女句碑の説明 高住神社宮司によるお話
松口月城句碑 児玉南草句碑の説明 参加者のみなさん

参加者の声
たくさんのお話を聞いたり、巡ることができたりしてよかった。また参加したい。
奥が深く、すがすがしい気持ちになりました。
普段何気なく見ているものも、解説していただけると新たな発見がありました。
「俳句をつくってみようかな」という気持ちになりました。
添田町に住んでいますが、人に素敵な英彦山のお話ができます。とても勉強になりました。
来年は、1泊2日ぐらいで計画していただきたいと思います。
今度は、修験道・自然のお話なども聞いてみたいと思いました。
特別食が(特に、ヤマメのから揚げ)がおいしかった。贅沢な気分になりました。
全体をとおして
 爽やかな秋晴れのもと、文学碑にまつわる作者の人柄や背景を聞いた後、実際に碑めぐりをしました。参加者の声にもありましたが、普段見慣れた光景もずいぶん違って見えました。あらためてこの英彦山のよさを再発見できましたし、参加者のみなさんに知っていただくことができました。別の機会にゆっくりこの英彦山に来ていただきたいと思います。又今回の企画は、地元の添田町観光ガイドボランティアの協力を頂きました。地元の方と協力した事業を行うことで、共に発展し地域振興のお役に立てたらとも思います。今後も英彦山のよさを発見していただける事業を行っていきたいと思います。    


   第4回英彦山ファミリーアドベンチャー    今までの「英彦山ファミリーアドベンチャー」
平成22年2月6日(土)〜7日(日)
参加者
 33名
事業内容
 自然豊かな英彦山の自然の中で、自然体験活動や野外活動を通して、自然に親しむ心情を育てるとともに、ファミリー・グループのつながりを深めることを目的とし、3つの活動に取り組みました。
参加者の声

火おこし等初めての体験で、自分も子どもも楽しめた。

アドベンチャーでは、地元では見られないものを沢山見ることができました。つららや霜柱、氷の固まりを子どもは物珍しく、喜んで見ていました。
高宮先生のレクリエーションは、いい「脳トレ」で、家族みんなで楽しめました。
英彦山の星空がこんなにきれいだとは思いませんでした。
全体をとおして
 冬の英彦山体験をとおしての活動は、ファミリー・グループの思い出作りにとても有効でした。積雪がなく、雪の体験ができなかったことは、残念でしたが、クラフト作りや火おこし体験等、体験の多くが初めての参加者が多く、プログラムには十分満足していただけました。ファミリークラフトでは、大人の参加者の方が子どもの参加者より熱中するなど、楽しんでいただくことができました。
また、雪山冒険ハイキングなどの自然の体験活動をとおして、普段見ることのない大きなつららや、枯れ木から出ている新芽、様々な音のする葉っぱなど、冬の英彦山の自然に触れ、新しい発見があったようです。
2日間をとおして、高宮先生に活動支援をしていただくことで、幅広い年齢の皆さんに楽しんでいただきながら、他のグループとの一体感も感じていただくことができました。ありがとうございました。
ファミリークラフト&英彦山の神話散策 
↑ファミリーで協力して作ります。 ↑できあがった作品
↑紙芝居の様子    ↑史跡をまわりました  ↑わくど岩の上で!

チャレンジタイム〜楽しくやってみよう!英彦山体験!!〜 
↑火おこし ↑起した火をキャンドルにともしました
↑キャンドルを囲み、高宮先生とレクリエーションをおこないました
↑キャンドルを囲んで

冬の英彦山アドベンチャー〜雪山冒険ハイキング〜 
↑冬の自然の宝物を探しました