事業報告

 令和元年度 子どもの豊かな学びのための学校外教育支援事業

みんなで育もう!ふくおかの子ども育成支援フォーラム

 
 期 日  令和2年 2月 8日(土)10:00〜16:00
 参加者   168名   
 事業内容
 「ふくおかの未来を担う子ども」の育成に向け、家庭教育・子育て支援等「子どもの育ち」に関わる個人や団体、行政担当者等が集い、学習や交流を通して、家庭教育・子育て支援の在り方を考えるとともに、参加者同士のネットワークの構築を図る。
 内容の実際
【基調講演】 語りあう安心と共同の子育て〜「子どもの権利条約」を活かす〜
[講 師] 東海大学名誉教授 元・熊本子育て交流会事務局長 山下 雅彦 氏

講演の様子 本フォーラムは、家庭教育を支援する者等を対象とし、「支援者のネットワークづくり」をテーマに実施しました。社会教育・生涯学習課をはじめ民生委員・児童委員、家庭教育支援チームの方々など168名の方にご参加いただきました。基調講演は、「孤立と分断の子育てから安心と連帯の子育てへ」、「私の中の『子ども』と出会う」、「『子どもの声』を聴くことの意味」、「子どもをリスペクトしよう」の4点を柱で行われました。現在の子育ての様子から、子どもは良いことも悪いことも含めて色々するが、現代は大人側からの「子どもへのまなざし」が変わってしまったことや、本来は「子どもがいる」ことこそが大切で、指導や教育の前に「子どもの気持ち」を大切にすることを話されました。また、子育て支援の様々な事例を計画するときは、子どもファーストでなければならない、特に「子どもは間違ったこともしながら成長することを前提に子育て支援を行うことが大切である」、と話がありました。
 

【分科会】

 カフェで話をするようにリラックスした雰囲気の中で、4分科会で5つの団体に実践発表をしていただきました。

  <分科会1> 「地域の子育てを応援するためのネットワークづくり」

 【発表者】福岡市立中央児童会館 あいくる 副館長 片本 仁 氏  

 【ファシリテーター】京築教育事務所 社会教育室 主任社会教育主事 奥畑 俊昭 氏  


 福岡市立中央児童会館あいくるは、乳幼児親子には素敵な親子の関わりの時間を、小学生には様々な体験を、そして、中高生には居場所と夢を実現できる後押しについての話がありました。地域や学校、さまざまな団体の方々、ボランティアなどたくさんの方々との関わりやつながりの中で子どもたちに寄り添い「今、そして未来を幸せに生きる子どもたちの支援」について話がありました。
  <分科会2>「親の学びや育ちを応援するためのネットワークづくり」

【発表者】うきは・東峰家庭教育支援チーム コーディネーター 香月 祥宏 氏  

 【ファシリテーター】南筑後教育事務所 社会教育室 社会教育主事 井上 章 氏  

分科会2の様子
 発達の遅れや偏りにより困難さを抱えている0歳から6歳児のお子さまをお預かりする「児童発達支援」と小学校から高校生までのお子さまを放課後や長期休暇にお預かりする「放課後等デイサービス」です。療育型と預かり型を大切に、ご家庭・関係機関・地域ボランティア等と連携を図りながら子どもたちの「居場所づくり」について発表されました。
  <分科会3> 「支援が必要な子どもを応援するためのネットワークづくり」

【発表者】放課後デイサービス児童発達支援APOLLO 臨床心理士 尾ア 満寿三 氏  

 【ファシリテーター】筑豊教育事務所 社会教育室 社会教育主事 賀村 祐太 氏  

分科会3の様子
 放課後デイサービス児童発達支援APOLLOは、メンバーの特技を活かし、地域の特性も考慮した支援活動を行っています。発表者からは、主夫として家事育児をしてきた経験をもとに、読み聞かせを通じた親子のふれあいの提案や、地域の親子が集うことができる遊び場の提供等の話がありました。絵本の読み聞かせや遊び場で使っているゲームの紹介等もありました。
  <分科会4>「地域全体で子どもの学びや成長を応援するためのネットワークづくり」
【発表者】 NPO法人チャイルドケアセンター 副代表 吉儀 亜紀 氏
(春日奴国の里ふれあい子ども食堂 代表 宮ア 泰三郎 氏)
 【ファシリテーター】福岡教育事務所 社会教育室 社会教育主事 大賀 雄史 氏  


 NPO法人チャイルドケアセンターは、「子どもを真ん中に地域で育て育ちあう」を理念として、2001年にNPO法人として設立されました。筑紫地区を中心に活動しており、行政からの委託事業や「子ども食堂」「フードバンク」などの自主事業といった子育て支援について発表されました。また春日市の子ども食堂・奴国の里ふれあい子ども食堂の宮ア泰三郎さんと一緒に活動事例等を紹介されました。


<参加タイムの様子>
参加タイムの様子


 今年から始まった参加タイムでは、参加者同士が実践発表の感想や自分のPRしたいことを自由に交流しました。
<子どもプログラムの様子>



 子育て中の保護者が安心してフォーラムに参加できるように、小学生を対象とした「子どもプログラム」を開催しました。参加した子どもたちは、カプラ積木や木の実工作等をして楽しみました。



 参加者の声
《基調講演について》
山下先生のあふれんばかりの情熱的なお話に時間が足らないと感じました。またぜひお聞きしたいと思います。
山下先生の講話はすばらしい。難しいお話を山下先生を通じて大変わかりやすく、理解することができました。
《分科会について》
今回は分科会の数が減ったことでゆっくりと取り組むことができ、とても良かったです。
カフェタイム、参加タイムのある楽しい研修会のあり方がとても参考になりました。地元の研修会でも是非取り入れていきたいと思います。いい研修会になりました。
それぞれの地域で子どもを愛する情熱で取組がなされていることに感動します。良い刺激、今後の原動力になります。地域の課題を今後考え、少しでも歩みを進めていけたらと思います。
《全体について》
今日参加してよかったです。交流を深めることができ、大変勉強になりました。
会場設営がとても参考になりました。参加タイムの設定でネットワークづくりができました。
ネットワークの大切さを感じました。話を広げ重ねていきたいと思います。
会場の設営から温かい雰囲気で大変よかったです。
まだまだネットワークづくりは草の根のように広げていくのが大切かなと思いました。微力ながら手伝いたいと思います。