事業報告
 令和2年度
和き・合い・愛ファミリーキャンプ     
 期 日  令和2年10月 4日(日)
 参加者  9家族(30名)
 事業目的
 知的障がいのある児童・生徒とその家族の皆さんを対象に、自然体験活動や集団で楽しみながら活動できるプログラムに取り組ませることを通して、何事にも主体的に取り組む力や他者とふれあう力を育み、自立心や社会性を身につける力を養う。
 デイキャンプ

スケジュール
9:00  参加者受付
9:15  はじまりの会
9:30  電車模擬体験
10:10  もぐもぐタイム
10:30  電車体験・買物体験
12:45  レクリエーション
13:40  おわりの会

【電車模擬体験】
 電車模擬体験では、実際に篠栗駅から城戸南蔵院前駅までの行程を撮影した動画を初めに見せてイメージづくりをしました。その後、券売機や改札機、発車標、運賃表の模型を使って、切符の購入や改札の通り方を学ぶことができました。子どもたちは、精巧な模型に大変興味を示しながら、意欲的に取り組む姿が見られました。また、カラーコーンやパイプ椅子を使って列車内に見立て、車内での過ごし方についても学ぶことができました。


【もぐもぐタイム】
 午前中は盛りだくさんの活動があり、昼食時間が遅くなるため、途中でおやつ及びトイレ等の休憩時間を取るための「もぐもぐタイム」を設定しました。各自で普段食べているおやつや飲み物を持参してもらうことで、出発前の栄養補給ができました。テーブル回りやフロアを汚したりすることなく、きれいに片付けもできていました。

 


 【電車体験・買物体験】
 電車模擬体験で学んだことを早速、篠栗駅で実践しました。緊張の面持ちの子どもも見受けられましたが、無事に切符を購入し、改札を通過してホームに出る姿は、「自分でできた。」という自信に満ち溢れていました。電車内でも、公共のルールやマナーを守りながら、車窓からの景色を楽しんでいました。城戸南蔵院前駅から南蔵院までの道のりもしっかりと自分の力で歩き、全員が無事に涅槃像前に到着することができました。
 その後、仲見世通りで買物体験をしました。決められた金額の範囲で、この日一緒に来ることができなかった家族や親戚へのお土産、または自分自身の思い出に残る一品を選び、笑顔でレジに向かっている姿がとても印象的でした。
 帰りの切符もスムーズに購入することができ、全員が無事に電車に乗って帰着しました。途中、当センターのグラウンドから待機職員が手を振ってくれるというサプライズもありました。


 


 【昼食・ふりかえり】
 コロナ禍の中、調理を伴うプログラムが実施できないため、当日の朝に家族で一緒に作って持参したお弁当を食べました。どの家族も工夫を凝らした色とりどりのお弁当が出来上がっていました。参加者自身が何か一つでも役割をもってお弁当づくりに取り組むことができたようで、参加者の自立につながる活動にもなりました。


 


 参加者の声
コロナ感染の恐れがある中、考えてくださり、ありがとうございました。
今回のプログラムは大変良かったと思います。
模擬体験がとてもよかったです。チケットを買う、電子タッチなど、学校ではできないことにチャレンジしたいです。
プログラム内容から時間配分まで良かったと思います。
本日のこと(切符を自分で購入やホームでの待ち時間)が自立のきっかけとなり、少しずつ成長できたらと思います。

 
 全体をとおして
・今年度は、コロナ禍の中、デイキャンプとなりましたが、昼食となるお弁当を事前に家族で作るところからキャンプを始める工夫や、電車体験・買物体験といった日常生活に直結するプログラムを設定することで、自立心や社会性を育むことを目的として開催することができました。
・一方で、せっかく出会った家族同士の交流や協力し合う場面が設けられず、担当者として葛藤もありました。しかし、子どもたちは互いに譲り合ったり公共のルールやマナーを守ったりしていて、その意味では協力し合う姿や自立している姿が見られ、大変うれしく思いました。