事業報告
 令和3年度
和き・合い・愛チャレンジキャンプ【1回目】   
 期 日 令和3年 7月10日(土)・11日(日)0泊2日
 参加者  6名
 事業目的
 知的障がいのある児童・生徒を対象に、自然体験活動や社会体験活動のプログラムを通して、何事にも主体的に取り組む力や他者とふれあう力を育み、自立心や社会性を身につける力を養います。
 スケジュール


 7月10日(土)
10:20  ボランティア研修
13:30  はじまりの会
13:45  買物体験
16:00  解散

 7月11日(日)
9:30  調理体験
13:30  おわりの会
14:00  ボランティア反省会
14:30  解散


 活動の実際
【ボランティア事前研修】
 1日目の午前中は、大学生ボランティアに対して事前研修を行いました。当センターの社会教育主事補が、知的障がいのある児童・生徒の行動特性について説明するとともに、実際に関わる参加者について保護者からどのような情報を聞き取ればよいかを提示したり野外活動における危険予知や安全管理についての考え方について演習を交えたりしながら研修を進めました。その後、買物体験の実際のコースの下見を行い、午後からの実践に直結するものとなるよう工夫しました。


実態把握とスモールステップ

念入りに下見をしました
【買物体験】
 1日目の午後に参加児童・生徒が集まり、買物体験からスタートしました。参加者に与えられたミッションは、カレーライスづくりに必要な食材等を与えられた金額で収まるように買うことです。会場のクリエイト篠栗からマルキョウ篠栗店までは数百メートルほどの距離ですが、往路と復路とでルートを変え、フォトラリー形式で児童・生徒が飽きないように配慮しました。

 

右かな?左かな?

にんじんはどこかな・・・?



おつりとレシートを忘れずに

チェックポイント、み〜つけた!

【調理体験】
 2日目は朝からクリエイト篠栗の調理実習室にて、1日目に買いそろえた食材を使ってカレーライスづくりをしました。このキャンプの2つのおやくそくである「自立(自分のことは自分でしよう)」と「協力(最後まであきらめずにがんばろう)」を確認した後、グループごとに調理がスタートしました。グループ内で役割を分担しながら、また大学生ボランティアの支援を受けながら、全員が最後まであきらめずに作ることができました。野菜を煮込み始めたころから片づけのことも意識していたようで、食べ終わった後は、鍋の片づけシンク周りの清掃をするのみという効率の良い動きも見られました。全員がおかわりをしながら完食したことからも、自分たちで作ったカレーが格別のものだったことでしょう。


 

まずはみじたくをしっかりと

お米をこぼさないように…



たまねぎのかわをていねいにむいたよ

はじめてのほうちょう、ケガしないように!
   
 
いよいよカレーらしくなってきたよ

きょうりょくしてできました! 
   

 おいしいね!おかわりする?
 

 【ふりかえり】
 買物体験及び調理体験のそれぞれの活動の後のふりかえりの時間も大切にしました。頑張ったことや難しかったことなどを自分の言葉でボランティアに伝えるとともに、ボランティアからもコメントやごほうびのシールをもらうなどコミュニケーションを深めながらのふりかえりができました。保護者が迎えに来た際には、ふりかえりをヒントに活動の様子を伝えながら交流することもできました。





 参加者(保護者)の声
初めて参加してみましたが、とても丁寧に関わっていただきました。学生さんたちがハツラツで落ち着きもあり、とても気持ち良く関わってくれました。
宿泊がなかったことがかえって本人にとっても参加しやすかったようです。
もう少し長時間になると本人たちのチャレンジ具合がぐんと上がったかなと思います。
1人につきボランティアの方が1人ついてくださることにとても安心して参加させることができました。
子どもだけの参加ということで少し不安に思っていましたが、かえってそれが良かったみたいで、本人なりにコミュニケーションをとるよう努力したみたいです。

 
 全体をとおして
 当初予定されていた日程が県の緊急事態宣言期間中となったことから、1か月後倒しで宿泊を伴わない形に変更となりました。親元を離れて宿泊すること自体へのチャレンジが叶わなかったことは大変残念でしたが、買物から調理までの一連の生活体験については実行できたことが何よりでした。調理に関しても野外炊飯をあえて取りやめ、屋内の調理室に変更しましたが、自宅の台所に近い状況で調理をすることでより日常生活に近い状況を作り出すことができました。自宅で自主的に何かを調理してみたいと一歩踏み出すきっかけとなれれば、この上ない喜びです。
 今年度の「和き・合い・愛チャレンジキャンプ」は、各回で対象学年や参加者、プログラムが異なりますが、第2回、第3回へと続いていきます。当センターのトップページにある「主催事業の開催要項」から申込フォームへのリンクが貼られています。多くの方に生活体験・社会体験の機会を持っていただけるよう、学習サポート室一同、申込をお待ちしております。