事業報告

 令和5年度 家庭教育支援

みんなで育もう!ふくおかの子ども育成支援フォーラム

 

 期 日  令和5年12月3日(日) 

 参加者 142名

 趣旨   

  •  「ふくおかの未来を担う子どもの育成」に向け、家庭教育・子育て支援など「子どもの育ち」に関わる個人や団体、行政担当者等が集い、学習や交流を通して、家庭教育・子育て支援の在り方を考えるとともに、参加者同士のネットワークの構築を図る。

 活動の様子


【全体会】講演「子どもが地域で生き生きと過ごすための大人の‟居方”を考える」

北九州市立大学文学部人間関係学科准教授          
子どもの遊び場「きんしゃいきゃんぱす」代表  山下 智也 氏 



 山下 智也 氏が20年間実践している子どもの遊び場「きんしゃいきゃんぱす」について紹介していただきました。
 その実践の中から、「居場所づくり」という大人が主語の活動ではなく、子どもがその場を自分のペースで自分の居場所にしていく、子どもを主語にした活動が必要であるとお話しいただきました。そのために「アンカーポイント」の考え方や「隙間」をキーワードとした、大人の‟居方”の工夫、「円環的因果論」の発想が有効であると説明していただきました。  
 また講演の途中にはコミュニケーションワークを取り入れた参加者同士の交流もありました。
 参加者からは、「自分(大人)の居方・心構えを知ることができた。これから子どもたちの居場所を考えていく中で、参考にしたいと思った。」「参加型の講演がとても楽しく、あっという間に時が過ぎた。学びつつも元気になる時間を過ごせ、明日からも頑張れると思った。」などの感想をいただきました。

【分科会①】<第1分科会>地域の子育てを応援するためのネットワークづくり

[発表者] 柳川市地域子育て支援拠点このゆびとまれ
子育て支援コーディネーター
森 郁子 氏 
[ファシリテーター] 福岡県教育庁北筑後教育事務所社会教育主事 篠原 孝憲 氏 
[コメンテーター] 特定非営利活動法人宇美こども子育てネット・う~みん
代表理事
川上 利香 氏 



 柳川市地域子育て支援拠点このゆびとまれでは、子育てをしている親とどのように関係をつくり、他の施設などとどのように連携しているのかを森 郁子 氏に発表していただきました。
 参加者は「結果をすぐに求めないこと」というあたたかい言葉に励まされ、「出逢い」を大切にするという言葉に共感し、今後の活動への活力を得ているようでした。


【分科会①】<第2分科会>親の学びや育ちを応援するためのネットワークづくり

[発表者] アイリッシュ系音楽ユニット森和田 森田 明敬 氏・森田 なつみ 氏
[ファシリテーター] 福岡県教育庁北九州教育事務所社会教育主事 矢野 利隆 氏
[コメンテーター] 認定特定非営利活動法人チャイルドケアセンター代表 大谷 清美 氏



 子どもが生き生きと育つためには、周りにいる大人が元気でいることが大切と考え活動をしている森和田のお二人に、音楽を交えながら実践発表をしていただきました。
 子育ての悩みを抱える大人が元気になれる音楽とお話の会「こころミュージックCafé」や発達障害の保護者支援「発達凸凹ちゃん親の会」などの実践を発表していただきました。「子どもたちのために、まず大人がわくわく楽しもう」をテーマに音楽を披露していただき、参加者も手拍子で加わり、会場全体が温かい気持ちになりました。


【分科会②】<第3分科会>支援が必要な子どもを応援するためのネットワークづくり

[発表者] 特定非営利活動法人スペシャルニーズドリームステーション理事長 水流 康太 氏 
[ファシリテーター] 福岡県教育庁福岡教育事務所社会教育主事 豊田 勇 氏 
[コメンテーター] 福岡県PTA連合会副会長 星野 美由紀 氏 



 サッカーやスポーツをしたいけど、地域ではできないという子どもたちの声から、障害をもつ子どもたちがスポーツを楽しみながら社会的自立を実現するために取り組みを推進している水流 康太 氏の実践発表に参加者も感心し、活発な協議、交流が行われました。
 誰もが好きなスポーツに思い切り取り組める社会の輪が広がってほしいという思いに共感していました。



【分科会②】<第4分科会>地域全体で子どもの学びや成長を応援するためのネットワークづくり

[発表者] 郷育カレッジ運営委員会委員 木本 圭子 氏 
[ファシリテーター] 福岡県教育庁京築教育事務所主任社会教育主事 尾家 義隆 氏 
[コメンテーター] 筑豊子育てネットワーク「かてて!」代表 渡邉 福 氏 



 福津市で地域の「ひと・もの・こと」を活用し、様々な講座を展開している郷育カレッジ運営委員の木本 圭子 氏に中学生と地元の人々をつなぐ取組について実践発表をしていただきました。参加者は、対話の手法の1つである「トーク・フォークダンス」を体験し、「相手が中学生だったら…」という木本氏の解説にも耳を傾けながら、大人が熱心に話す良さや楽しさを実感していました。そして、参加者自身の実践に活かそうと、たくさんの質問が出る活発な分科会となりました。



 参加者の声

  • テーマに沿った講演と実践発表の内容だった。参加された方には大変分かりやすく伝わったと思う。活動の事例もお土産として各地で広まっていくと思う。
  • 「つながりをつくる」というところにフォーカスしていて、とても温かでいいなと思った。
  • 人とのつながり、活動のつながりをつくりたくて参加した。思っていた以上の出会いがあり、内容も学び多いもので、来てよかったと心から感じた。