事業報告
平成23年度主催事業 社会教育課題別研修 社会教育関係職員遠隔研修 集合研修
期日:平成23年12月1日(木)

参加者
 遠隔研修26名  公開講座(講義のみ)28名  計54名
 事業目的
 社会教育・生涯学習を推進するための計画の策定及び事業の企画等に関する専門的な知識や技術について理解を深めます。
 研修の実際
 【研修1】「講義:学習課題の把握と企画立案能力を高めるために」  講師:東京家政大学 教授 山本和人
 研修1では、「学習課題の把握と企画立案能力を高めるために」という内容で、東京家政大学 教授 山本和人先生に、講義をしていただきました。
 この研修は、事前に国立教育政策研究所 社会教育実践研究センター(以下、国社研という)が作成した学習コンテンツを視聴し、その内容を深めるために実施しているものです。特に事業を企画する上で必要な学習課題の把握と企画立案の方法等の中から、特に「形態分析法」を詳しく説明していただきました。詳しくは、コンテンツ及び講義資料をご覧ください。
 【研修2】「演習:事業の企画立案能力をめる」
助言:東京家政大学大学院 教授 山本和人
進行:県立社会教育総合センター 社会教育主事
 午後からの演習は、実際に「形態分析法」を用いて、各参加者の事業等の見直しを行いました。
 手順としては、以下のように行いました。
(1)演習の進め方説明(13:00〜13:10) 
(2)グループ協議@(13:10〜13:50)
 1:課題別(青少年教育、家庭教育、高齢者教育、学社連携、地域の教育資源の因子分析)
    * 3つの軸の中の2つの軸の因子を洗い出す(より具体的に)。
       横の軸については、活動内容について
       縦の軸については、活動場所について
       高さの軸については、発達段階につて(細分化)
(3)個人演習(14:00〜14:40)
 1:グループで考えた形態分析を用い、個人の事業を見直す。
    各々の事業案(チラシ等)に朱書き、もしくはA3程度の用紙に書き直す
(4)グループ協議A(14:40〜15:10)
 1:個人で作成した改善案を、発表し意見交流
 2:グループで代表を選ぶ
(5)全体発表(15:10〜15:45)
 1:全体での発表
     グループでの形態分析及び代表の事業案等の発表(1グループあたり4分)
 2:山本教授による、講評
     形態分析法による事業見直しは、みなさん初めてでしたが、みなさん熱心に因子分析、新たな組み合わせによる事業改善をされていました。
↑個人で因子分析をしている様子 ↑因子を出し合い軸を作っている様子 ↑新たな組み合わせを考えている様子
↑各グループ発表@ ↑各グループ発表A  ↑山本教授による講評

参加者の声
自分の中のデータベースという言葉が、印象に残った。
発想するための材料は多ければ多いほど、気付いたことはメモして、蓄積することが大切だと思った。
事業を開催する側、受ける側、連携先のメリットも考えながら企画することが大切だと思った。
大事なことと理解しているが、理論立ててくれて助かりました。
ひと、もの、ことだけでなく、いろいろなことを組み合わせてできることが分かった。
発想力を日々悩んでいたので、この方法を活用したい。
テーマを決める時にも使えるということがよかった。
先入観や思い込みを排して、もれなく発想ができる方法は、いろいろな場面で使える。
学習資源と課題を挙げることにより、何と何を組み合わせることができるか考えやすくなった。
発想の仕方を覚えることができてよかった。
自由な発想から、斬新なアイディアが浮かんでくることを学んだ。
実際に形態分析法をやってみることで、理解することができた。とても興味深かった。
すでにあるものから、既存事業のモデルチェンジを図る。いろんな組み合わせを考えたい。
柔軟な考え方ができてよかった。考え方や発想法が広がった。

 全体をとおして
  先にも触れたとおり、この研修は事前、集合、事後研修の組み合わせにより行っています。
 午前中の講義・午後の演習をより深めるために、事前にコンテンツを視聴し、各参加者のみなさんが課題をもって、本集合研修に取り組みました。特に形態分析法については、実際に演習を組み合わせることにより、より理解が進みました。企画立案能力を高めるための一手法としての「形態分析法」。地域にある教育資源を組み合わせて、企画や事業改善を行っていきました。またこの研修の目的の一つでもある、ネットワークづくりについても交流を深めることができました。今後もこのネットワークを大事にしていきたいと考えます。