事業報告
 平成25年度
社会教育専門研修A 学校・家庭・地域の連携推進セミナーA
 
 期 日  平成25年10月29日(火)

 参加者  58名

 事業目的

   「福岡がめざす子ども」の育成に向け、学校・家庭・地域の連携を推進していく必要があります。
そこで本研修会では、地域からの連携を推進していくために、地域の中から社会教育活動を興し、地域の中の連携を促し、学校と連携を推進していく上での社会教育・生涯学習関係職員の役割を理解し、今後の方向性を探ります。               
 研修の実際

【実践発表】
「地域の自立と学社連携の取組」
 〜『夕張』再生のために、社会教育活動による住民の自立を促した社会教育職員としての役割〜
  報告者  北海道夕張市教育委員会  社会教育主事 木村 愛 氏
 全国で唯一の『財政再建団体』である夕張市。木村さんをはじめとする社会教育関係職員は、人・予算が大幅に削られる中で、「ピンチをチャンス」と捉え、地域活動の活性化による地域の自立について模索しました。人と人をつなぎ、少しずつ地域の活動を活性化しながら、住民の意識を変えていった取組等について発表して頂きました。
       ↑発表の様子@                  ↑発表の様子A


 【ワールドカフェ方式に
よる対話】
 
 「地域の自立と学校との連携は、何をもたらすか?」
進行  福岡県立社会教育総合センター 社会教育主事
 ワールドカフェ方式を取り入れながら、情報交換をしました。
↑情報交換の様子@             ↑情報交換の様子A 
   
 
【助言】
 「社会教育関係職員として、『地域から社会教育を興す』ために、どうあるべきか」
 講師  九州大学大学院 人間環境学研究院 教育学部門 社会教育学
                              准教授   岡 幸江 氏
  社会教育は、「何のため・誰のための仕事か」という住民個人への目線、さらにいえば
住民理解・地域理解をぬきに「行政として何を行うか」を考える必要性など、夕張市の取組を整理して頂きながら、今後の社会教育、そして連携についてご示唆をいただきました。
 ↑岡先生によるまとめ
 参加者の声
・シンプルに原点に戻って、自分の仕事、市の事業のことを見つめなおそうと思います。とても刺激されました。
・具体的な内容はもちろん、強い熱・エネルギーを分けてもらったような気がします。
・夕張の事例は特例と思っていたが、決してそんなことはなく、地域の自立のため社会教育としてできること。そのヒントがしっかりとありました。
・各々立場、事業の中で同じ行政の人であっても考え方が違うことを強く感じた。
・多様な意見を聞けたし、自分の考えをまとめることができた。テーマは難しかったけど、会話の中でお互いの情報が聞けた。
・社会教育の衰退といわれるが、職員の発想力でピンチはチャンスに変えていけると思った。原点に戻ることが大切
・実践の意味づけと今後の私たちの方向性が参考になった。
 全体をとおして
 全体を通して、「3.52」(4点満点)と高い評価を得ることができました。
 木村さんの実践発表では、「『ピンチをチャンス』と捉える発想の転換、そして本気さ・熱い思いが人をつなげ、活動を興す」という内容に共感され、明日からの活力へつなげていきたいという感想が多く見られました。
また岡先生の助言により、発表内容が整理され、みなさんの理解を深めて頂くことができました。
 センターとしても、ますます参加者の皆様が満足して頂き、次への原動力となるような研修を提供していきたいと考えます。今後ともよろしくお願いいたします。