【研修1】(講義)「基礎から学べる、まちづくりにつながる広報の在り方」
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講師: |
九州大学大学院 人間環境学研究院 教育学部門 専任講師 |
田北 雅裕 氏 |
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午前中の研修1では、田北 雅裕 氏から、まちづくりにつながる広報の在り方について講義していただきました。
はじめに、広報と広告の違いや、広報の種類についての説明があり、広報の基本的な捉えについてお話をいただきました。広報というと、単に広報誌やチラシを制作することと狭義に捉えがちですが、全ての事業に関与する重要な取組であり、より良い関係をもたらす「きっかけ」であるという、広義でとらえる大切さについてお話しいただきました。さらに広報の目的は、情報の発信や収集を通して、対象との良好な関係づくりを目指したコミュニケーション活動であり、受益者と信頼関係を築きながら「みんなで広報」の視点で協働・連携していく重要性について分かりやすくお話されました。また、これまで先生が携わってこられた杖立温泉や福岡市での、まちづくりに関わる事業のお話や、デザインの基本的な原則についての説明もあり、和やかな雰囲気の中で学びの多い講義となりました。
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参加者の感想 |
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目からウロコの思いでした。広報が一方通行でない事がよくわかりました。 |
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具体的事例が豊富で興味深く、とても説明がわかりやすかったです。ききたかったことが聴けた気がしました。 |
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広報というものの捉え方が変わりました。対象との良好な関係づくりを目指したコミュニケーション活動なんですね。今まで、一方的に情報を押し付けることしか考えていなかったように思います。 |
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「何を伝えるか」ではなく「市民の行動がどのように変わるか」を考えて、これからの事業を企画していこうと思いました。 |
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広報担当者だけが広報の仕事に携わるのではなく、「オール広報」である点を心がけて、これから多くの方々と連携していきたいと感じました。 |
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レイアウトのデザインや、広報をつくる上で気を付ける点がよくわかりました。デザインを考えるのが好きなので、研修を受けていてとても楽しかったです。 |
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日頃は、「広報=広告」と思いながら仕事をしていました。それぞれのちがいやコミュニケーション関係づくりも大きく広報に含むということに気づかされました。 |
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【研修2】(演習)「住民がまちづくりに参画したくなる広報」
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講師: |
九州大学大学院 人間環境学研究院 教育学部門 専任講師 |
田北 雅裕 氏 |
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午後からの研修2では、午前中の講義内容をさらに深め、具体的な事業にどのように位置付けていくかを探る演習を行いました。まず、広報のポイントとして、これまでの既成概念から視点を変えながら、受益者や支援者の「行動が変わること」に重点を置く必要性についてお話していただきました。さらに、参加者がこれから取組む事業から、特に協働活動・事業に関する事業をグループ内で出し合い、その中の一つをみんなで協議しながらロジックモデルを作り上げていくグループ協議を行いました。そして、全てのグループに内容を発表してもらい、先生からアドバイスをいただきながら、全体でアイデアを共有することができました。
演習の最後に、これからの事業の広報を進めていく上で大切なのは、ツールや機会を駆使しながら「だれの、どんな課題を解決したいのか」、「だれに、どんな価値を提供したいのか」を明確にしながら、まちづくりにつなげる視点をもって広報を進めていく必要がある、とまとめていただきました。参加者を飽きさせない、魅力ある演習となりました。
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参加者の感想 |
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普段、住民の皆さんに自立をうながす事が多いのですが、仕事と思いながら活動している為、自分自身も住民の一人という認識が欠けているのに気がつきました。自分と地域の関係を広報という視点を通して見る機会に触れて良かったです。 |
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テーマを決めて、グループで検討できてとても良かったです。たくさんのアイデアや意見を聞くことができて参考になりました。 |
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自治会の今後の活動の一助となる方法が見つかったような気がしました。 |
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グループワークを通して、他の自治体の職員の方の熱意に触れることができた。これまでは、事業の認知度をあげようと一生懸命になっていたので、受益者の行動を変えることが大切だと学びました。 |
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事業実現への具体的な方法や課題の明確な理解の方法がよかったです。課題ばかりが先行してしまいますが、価値がおざなりになっていたので、目的や価値を見失わないように気を付けていきたいと思いました。 |
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