事業報告
 平成30年度
公民館事業活性化研修会
 
 期 日  平成30年11月27日(火) 10:00〜15:50
 参加者  77名
 事業内容
 一億総活躍社会の実現に向けて、また、現代的な課題である持続可能な人づくり・地域づくりにおいて、公民館が担う役割を新たな視点に立って見直し、公民館事業の活性化を図るとともに、地域づくりに寄与することを目的とする。
 内容の実際

【研修1】(説 明)「本研修のテーマについて」
 説明者:社会教育総合センター 社会教育主事
  本研修会は、主に公民館の関係者を対象とし、「少子高齢社会に対応した公民館事業」をテーマに実施しました。公民館・コミュニティ施設関係者、行政関係職員の方々など77名の方にご参加いただきました。説明では、まず、社会教育法における公民館に関する規定を説明し、公民館が社会教育施設であることを確認しました。次に、文部科学省が実施している社会教育調査の結果から福岡県のデータを抽出し、公民館の現状や課題を示しました。最後に、「つどう」「まなぶ」「むすぶ」という公民館の役割と教育による人づくり、地域づくりを行うことが求められていることなどを説明しました。
【研修2】(講 演)「少子高齢社会に対応した公民館事業」
 講師:東京大学大学院教育学研究科 教授 牧野 篤 氏
 
講師:牧野 篤氏 講演では、少子高齢社会に対応した公民館事業というテーマに基づき「『学び』がつくる新しい社会〜人生100年時代と公民館の新しい役割〜」という内容でお話していただきました。具体的なデータを基に、日本における少子高齢社会の実態や国の動向等から、「少子高齢人口減少社会」から「人生100年社会」へ視点の転換を提案され、高齢者への対応から子どもたちを主役に持続可能な社会をつくることが大切であると話されました。また、小さな社会をたくさんつくる試みについて、具体的な実践例を紹介していただきました。生き方や、暮らし方を問いかけながらライフステージに合わせて変化していく「くらしごと」の取組により、地域が再生していった例をたくさん話していただきました。参加者からは、もっと時間をとって話を聞きたかったという声が多くありました。


【研修3】(事例紹介・グループ協議)「チャレンジングな公民館になろう!」
講師:ふくおかNPOセンター 代表 古賀 桃子 氏

講師:古賀 桃子氏 事例紹介では、全国の公民館の取組事例から「こども食堂」「外国人向けの日本語教室+双方向の学びの場」「自主防犯組織のパトロール」「一品持ち寄り朝食会」等を紹介していただきました。また、「学びのつくり方」として公民館事業を企画する上で必要となる企画のスキルやPDCAの視点からの学びづくりについて話していただきました。
 その後、グループ協議を行いました。グループ協議では、ワークシートを活用して公民館事業の企画書づくりを行い、個人で考えた企画をグループで交流しました。企画書づくりでは、具体的な内容について考えることができ、様々な立場から多様な意見と交流できたことで、自身の公民館に戻って事業を行う手立てのヒントとなったようでした。

 
 参加者の声
 【講 演】「少子高齢社会に対応した公民館事業」について
少子高齢化に対する流れや、これからの地域コミュニティの形成に向け、どう対応したらよいか大変参考になりました。
牧野先生の話は、国策の動向をふまえた内容で大変ためになった。過疎の町も取り組みしだいで元気な町に変われるという希望がもてた。
少子高齢社会は変えられないこととしてとらえ、それをプラスにできる公民館事業を考え取組んでみようと思いました。
地域の施設としての公民館の役割を一度考え直す時期に来ていることに、また、世代を継ぐ、次の世代とのつながりなど、今の時代にそった内容に公民館も変化したものにしていかなければならないと気づいた。

 【事例紹介・グループ協議】「チャレンジングな公民館になろう!」
具体的な企画書の作り方が大変参考になった。日々の業務に生かしていきたい。
社会を育てていくために何が必要か、いま携わっている仕事(公民館活動など)の重要性を改めて感じることができました。
様々な取り組み事例の紹介と実際に事業を計画する際のポイントなども含めて説明いただいたので、今後業務で活かしていきたいと思います。立場の違う人間同士で意見交流できてよかった。もっと考えを広げたい。
社会教育の必要性を改めて感じました。
知りたい情報が沢山得られました。
今後の事業を立てるときの勉強となりました。