小原神楽
【おばらかぐら】

楽器・道具等の特徴
 囃子方は、太鼓、笛、チャンガラ(鉦)。笛は7穴(神楽では1穴は塞ぐ)で長さが40pの手作り。鉦は直径21p(7寸)の真鍮製。囃子方は昔より口伝え、聞伝えになっているので楽譜は存在しないが、小原神楽では、歴代の囃子方に正確に伝授し、現在まで忠実に伝えている。神輿の道囃子は録音されたテープでも対応できるが、神楽舞の囃子はテープでは絶対に不可能とされる。囃子方は常に舞を見ながら舞い手の微妙な動きにも合わせ、演奏しなければならない。従って、囃子方は神楽そのものを舞えなくても、所作の順番を熟知していなければ出来ない。経験が大切で、一人前になるには10年を要するといわれる。

禁忌についての言い伝え
 女性でも神楽は舞うことが出来る。何年か前には女性が神楽を舞ったことがあった。

その他
 最初の神楽舞は、舞う場所を清めるため、神に供えた米を撒く「奠撒き神楽」で、続いて2名の舞方が2つの束ねた笹を持って向かい合い「手草神楽」を舞う。次に、4名の舞い手がそれぞれ左手に舞扇、右手にシデを持ち、神楽歌を唱えながら、流れるような所作で「花神楽」を舞う。最後の舞は「岩戸開き」(四方鬼ともいう)で、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋に篭り、世の中が真っ暗になったため神々が集まって岩戸を開き、元通りの世界を取り戻す神話に基づいた神楽を舞う。他に「神迎神楽」「御遷宮神楽」があり、これは通常の祭りでは舞わないが、神社の新築、改築、神輿の新規購入、修復の際に舞う。








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