平成24年度
  3.ひこさんチャレンジキャンプ
 
期 日  平成24年8月5日(日)~9日(木) 4泊5日

参加者 30名

プログラム

第1日目【8月5日(日)】
 時  間 活 動 内 容 
11:30~12:00 出会いのつどい
・趣旨・日程の説明
12:00~14:00 昼食
幕営準備
・テント設営と釜の準備
14:00~18:30 地域交流
・農作業体験(植樹の手入れ・ケイトウの収穫)
・野外調理(豚汁)
18:30~20:00 交流会
・旗作り
20:00~21:30 振り返り
・班ごとに一日の活動を振り返って話し合う。
21:30~ 就寝

第2日目【8月6日(月)】
 時  間 活 動 内 容 
6:00~7:00 起床・荷物整理
7:00~9:00 朝食
・サンドイッチ,スープ作り
9:00~11:00 自然体験
・川遊び(釣り・ヤマメのつかみ取り)
11:00~13:00 昼食(ヤマメの塩焼き)
・撤収作業(テント・釜・その他)
13:00~17:00 鍛錬(10Km)ウォーク 
・上津野地域活性化センター→英彦山青年の家
 17:00~18:00 幕営準備
・テント設営と釜を準備
18:00~20:00 夕食 
20:00~21:30  振り返り
21:30~  就寝

第3日目【8月7日(火)】
 時  間 活 動 内 容 
6:00~7:00 起床・荷物の整理
7:00~10:00 朝食(弁当作り)
登山(北西尾根)出発準備
10:00~12:00 鍛錬登山(キャンプ場→ 北西尾根→ 中岳山頂)
※北西尾根中間で幕営
12:00~14:00 幕営準備(テント設営と野外調理準備)
昼食(手作り弁当)
14:00~16:00 自然体験(木登り・ハンモック・樹木の聴診)
16:00~19:00 野外調理(ご飯,レトルト食品)
19:00~20:00 ナイトハイク(星空観察)
20:00~21:30 振り返り
21:30~ 就寝

第4日目【8月8日(水)】
 時  間 活 動 内 容 
4:00~4:30 起床・荷物整理(早朝登山出発準備)
4:30~9:00 早朝登山 ※日の出5:36
・北西尾根(幕営地)→ 中岳山頂→ 北西尾根(幕営地)
下山準備(6:30~7:00)
・撤収作業(テント・炊飯道具・その他)
9:00~10:00 朝食(ホットドック,スープ作り)
10:00~14:00 昼食(休憩・仮眠)
14:00~20:00 野外調理(鶏の解体体験,水炊き・焼き鳥)
・ドラム缶風呂体験
20:00~21:30 振り返り
21:30~ 就寝

第5日目【8月9日(木)】
 時  間 活 動 内 容 
6:00~7:00 起床・荷物整理(荷物の移動)
7:30~8:30 朝食(館内食)
8:30~11:00 振り返り
・4日間の活動の振り返りを行う。
11:00~11:30 別れのつどい

活動の実際

第1日目【8月5日(日)】~出会いの日~
 5日間を一緒に過ごす仲間やスタッフたちとの出会い,初めのうちは子どもたちも少々緊張と不安な面持ちでした。しかし,農作業体験(植樹の手入れ・花の収穫)や野外での豚汁作りなど,仲間と一緒に楽しく活動する中で徐々に緊張もほぐれてきました。
夜はそれぞれのグループに分かれて旗作りを行いました。旗には,みんなで話し合って決めたデザインとともに班の目標も書き込みました。旗作りの活動をとおして,仲間意識も芽生えてきました。
↑出会いのつどいの様子                ↑農作業体験の様子
↑野外調理で豚汁を作りました!           ↑旗作りの様子 
 
第2日目 【8月6日(月)】~助け合いの日~
 午前中は,今川で川遊びや釣り体験をしました。先日の大雨のせいかフナやハヤを釣ることはできませんでしたが,釣りの経験がない子どもたちにとっては,とてもいい経験ができたようです。ヤマメのつかみ取りでは,みんなで協力しながら沢山のヤマメをつかまえることができました。そのあと,ヤマメの塩焼作りでは,楽しく協力し焼き上げることができました。
午後は,上津野地域活性化センターから英彦山青年の家まで歩く10kmウォークにチャレンジしました。約3時間半の長い道程でしたが,1人の脱落者も出ずに全員が無事踏破しました。青年の家に着いた時には大きな歓声が上がりました。きつい思いをしただけにゴールした喜びもひとしおだったようです。
↑釣り体験の様子              ↑ヤマメの塩焼うまくできるかな!
 
 ↑ウォークの様子              ↑ゴールの青年の家に無事到着!

第3日目 【8月7日(火)】 ~絆を深める日~
 3日目は,北西尾根に登りテントの宿泊や森遊びを行いました。班の仲間と協力して宿泊に必要なさまざまな道具の準備や翌朝の早朝登山の荷造りを行いました。険しい急な山道を子どもたちは声を掛け合いながら登りきることができました。午後からは,木登りやハンモック体験など,初めての体験に戸惑いがありましたが,慣れてくると思い思いに楽しんでいました。子どもたちは日ごろ体験することができない生活体験や活動をとおして,仲間同士の絆をさらに深めることができました。
↑うまくお弁当作れるかな!?          ↑登山(北西尾根)挑戦中!
↑木登り体験奮闘中!               ↑みんなで楽しく夕食を食べています! 

第4日目 【8月8日(水)】 ~感謝する日~
 4日目は早朝登山をしました。真夜中の午前4時30分に幕営地でもある北西尾根から出発し,真っ暗な山道を懐中電灯の明かりを頼りに歩きました。途中,険しい急な山道や岩場もありましたが,みんなで「頑張るぞー!元気!元気!」と声を掛け合い励まし合って,全員無事に登頂を果たしました。山頂では霧がかかっていて,残念ながら日の出を見ることはできませんでしたが,みんなで協力して登山を成功させたことで大きな達成感を得られ,同時に仲間の存在のありがたさを感じることができました。
  午後には,英彦山青年の家(キャンプ場)まで下山し,夕食は鶏の解体やドラム缶風呂を体験しました。どの活動も子どもたちには初めての体験で,仲間と過ごす最後の夜をにぎやかに楽しい一時を過ごしました。
↑早朝登山へ出発!
でもまだちょっと寝むそう。   
↑英彦山中岳山頂で記念撮影!
★拡大写真は こちら から 
↑夕食は鶏の解体に挑戦しました!           ↑ ドラム缶風呂の様子

第5日目 【8月9日(木)】 ~別れの日~ 
 この4泊5日のチャレンジキャンプ最後の振り返りとまとめを行いました。各班毎にこのキャンプをとおして苦しかったことや楽しかったことを一人一人発表し合い,互いの頑張りを讃え合いました。また,最後に,子どもたちが収穫したケイトウの花を片手に5日間の思い出を書き留めた作文を,保護者の前で読み上げました。作文を読み終えるごとに,温かい拍手が沸き起こり5日間の思い出話に花が咲いていました。
↑最後の食事はみんなで楽しく頂きました。      ↑ふりかえり(まとめ)の様子
↑保護者の方の前での作文発表 ↑みんなで集合写真ハイポーズ 
★拡大写真は こちら から

参加者の声
・1日目は不安であまり眠れませんでした。でも,だんだん慣れてきて緊張がふきとんで,いろいろなことにチャレンジしようという気持ちになりました。とくに一番がんばったのは,10kmウォークです。がんばって脱落せずに最後まできちんと歩けました。

・チャレンジキャンプで私が一番がんばったことは4日目にあった早朝登山です。途中疲れて足が重くなってきましたが,「元気!元気!」と友達が掛け声をかけてくれたのでがんばれました。

・チャレンジキャンプで一番心に残ったのは,早朝登山です。懐中電灯を持って暗い山道を歩いていきました。ときどきすぐ横にがけがあったのでこわかったです。頂上に着いたときはとてもうれしかったです。みんな大けがなどしなくて安全に登れたからよかったです。
 
全体をとおして
 今回の「ひこさんチャレンジキャンプ」では,自然豊かな英彦山のフィールドを舞台に自然体験や野外活動等をとおして,「仲間との協力」「自ら進んで活動しよう」「ルールや決まりを守ろう」の3つを目標として,何事もあきらめずに意欲的に取り組む子どもたちの成長を願い,困難なことにも自ら積極的にチャレンジする意欲を育てることを第一として企画しました。北西尾根での幕営をはじめ,普段の生活では体験することができないことを中心に行いました。10kmウォークや鍛錬登山(早朝登山),北西尾根での幕営は,子どもたちにとって体力的にきついプログラムでしたが,鍛錬ウォーク,鍛錬登山(早朝登山)ともに,子どもたちはきつい時に互いに「がんばろう!」や「足元注意!」と危険なところなど声を掛け合い,励まし合いながらゴールに向け頑張る姿がみられ,全員が最後までやり遂げることができました。また,鶏の解体では勇気を出して鶏もも肉や手羽の解体に挑戦する子どもたちの姿を見ることができました。
 子どもたちはキャンプ初日に初めて出会った仲間とも,川遊びや森遊び体験,野外調理など一つひとつの活動をこなすたびに,仲を深めていくことができました。子どもたちは,今回のキャンプをとおして,協力することの大切さとともに,友達をつくる喜びも味わうことができたのではないかと思います。
 最終日に書いた保護者に向けた手紙にも,「何事も最後まで諦めずにがんばりたい。」「嫌なことや苦手なことにもチャレンジしたい。」「これからも,たくさん友達をつくりたい。」などの記述が見られました。友達の大切さや人との関わり方など学ぶことができたことも,本事業の大きな成果ではないかと考えます。