講話【英彦山の自然環境とその保全】 |
参加者に英彦山の自然環境の現状について知っていただくために、福岡県保健環境研究所の須田隆一氏に講話「英彦山の自然環境とその保全」をしていただきました。須田氏からは、英彦山には県内最大のブナ林があり、そのブナ林が台風による風害やシカの食害によって衰退している現状について、写真やデータを使って説明していただきました。また、英彦山の植生を保全する取組みとして、NPO等によるブナの植樹活動や福岡県の重点施策としているシカ捕獲事業等を紹介していただきました。参加者は、自然豊かな英彦山の植生の現状や森林を保全する取組みについて学びました。
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↑英彦山の自然環境について説明される須田氏 |
↑興味をもちながら講話を聴く参加者 |
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参加者の声 |
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今回お話を聴いて、英彦山には様々な木や草花そして動物が生息していること、またその一方で生態系が変わりつつあるということを理解しました。 |
私たちにとって、いかに森林が大切なのかを理解することができた。 |
シカが大量に発生し、処分しなければならない状況に驚いた。 |
自然は、人間を含む動物たちにとってなくてはならないものだと思いました。 |
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活動【野外植物観察】 |
参加者が英彦山に生育する植物について理解を深めることができるように、須田氏の説明の下、英彦山青年の家周辺における植物観察を行いました。ツバキ科の「ナツツバキ」や「ヒコサンヒメシャラ」、モクレン科の「オオヤマレンゲ」、ヒノキ科の「ツクシシャクナゲ」などの観察を行いました。また、シカが「ツバキ」などの低木の皮を食べた跡も観察しました。その一方で、須田氏からは、シカがミカン科の「マツカゼソウ」や「サンショウ」など独特の匂いがする植物を嫌って食べないことも説明していただきました。参加者は、英彦山の植物について興味をもって知ることができたとともに、シカの食害についても実感することができました。
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↑シカが木の皮を食べた跡を示す須田氏 |
↑シカが嫌う植物を観察する参加者 |
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参加者の声 |
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色々な種類の葉やシカが食べた跡など普段見ることができないものを見られてよかったです。 |
英彦山独自の植物で、絶滅危惧種の中などにとてもきれいな花もあって興味が湧きました。 |
英彦山はブナが多く自生する山であることや、シカの被害が深刻であることがわかりました。 |
希少な植物などが英彦山にたくさんあることがわかったので、植物を守っていきたいです。 |
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実習【間伐材ものづくり体験】 |
参加者に間伐材利用の大切さを知っていただくために、間伐材を使い、テーブルと椅子を作る活動を行いました。講師として、筑豊地区女性林業研究グループ会長の荒木光子氏と、添田木材有限会社の山本寅文氏、角田仁氏をお招きし、参加者に間伐材利用の大切さや実際の作業方法の説明をしていただきました。また、製作の場面では電動工具を使うため、安全に作業できるように、青年の家職員が作業の補助を行いました。参加者は、製作活動をとおして、木製のよさを実感できたとともに、間伐材利用の大切さを理解することができました。
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↑講師の指導のもと製作に取組む参加者 |
↑協力をしながら椅子作りを行う参加者 |
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参加者の声 |
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なかなか椅子を手作りすることはないので、いい体験ができました。初めて使う道具も使えるようになり楽しかったです。 |
とても上手な椅子とテーブルができてびっくりしました。 |
今回の研修で、やっぱり本当に木製品のよさについてわかりました。 |
木がこういうふうに役に立つことはいいことだと感じました。 |
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