事業報告
 平成28年度
「体験活動プログラム研修会・地域活動指導員等研修会(第1回)」

 
 期 日  平成28年6月15日(水)
 参加者   34名
 日程
 
時程 内容
13:20  受 付
13:50  開会行事
14:00


 研修1〈説明〉
  「地域活動指導員に求められる役割について」
      筑豊教育事務所 社会教育室 社会教育主事補  大塚 忠生
14:20

14:50
 研修2〈講話〉
  「子どもの人権が尊重される活動をつくるために」
      筑豊教育事務所 人権・同和教育室 社会教育主事  野見山 和久
15:00

16:30
 研修3〈講話・演習〉
  「自然体験活動でのファーストエイド」
      下関市深坂(みさか)自然の森 森の家下関 所 長  井上 桂 氏
16:40  閉会行事

 活動の実際
【研修1】
 研修1では、地域活動指導員設置要綱をもとに平成27年度の管内地域活動指導員の活動実績を報告しました。さらに体験活動の意義について、「青少年の体験活動等に関する実態調査」から具体的なデータを用いて説明しました。学校・地域・家庭が、子どもを軸としてつながることを視点とし、体験活動を企画・立案及び指導を行ってもらうよう、説明しました。
 
体験活動の意義について説明をする担当  地域活動指導員設置要綱について話を聞く様子

参加者の声
地域活動指導員に求められる重要な役割について、再認識させられました。
地域活動指導員として子どもを軸として、学校・家庭・地域をどうつなげていくか、様々な体験活動を作っていく中で、
皆が育っていく事を考えよう、大切にしようと思う。
子どもたちの様々な体験が十分なされていないことを感じます。体験を通して人格形成や社会性が育つことは十分わかっています。指導者が面倒くさがらずチャレンジすることが大切だと思います。
多様な体験活動の重要性の理解が深まる、広まることは本当に大切なことですね。
いかに体験させるか、また自分がいかに体験していくか取り組んでいきたいと思います。
 
【研修2】
 平成28年4月に施行された「障害者差別解消法」について、医学モデルと社会モデルという考え方の違いを対比させながら、障がいのある方に対して必要な配慮について具体例をあげた講話がありました。また、平等と公正の違いについても説明がありました。さらにLGBTの課題についてもふれ、子どもたちをはじめとする様々な方々への配慮の必要性について話がありました。
 
障害者差別解消法について説明する講師 人権とは何かについて話を聞く様子
参加者の声
イベントや体験活動を企画する上で、しっかりと考えるべき事がわかりました。
障がい者にとっての平等や公正は何なのかを考えさせられました。
公正と平等のイラストがすごくわかりやすかった。
2つの内容は、どちらも新しい視点で、現代の一人ひとり、みんなが知識・認識や理解を深めなければならない大事なことだと思いました。

【研修3】
 内容として危機管理について、企画段階から、プログラム中、そして、事後にふり返っておくべきこと等の一連の説明がありました。その後、実際のファーストエイドに必要な物品や対処法について、実物を提示し、実演を交えての説明がありました。事故の際の対応については、判例等もふまえて詳細に話がありました。

 【企画段階で大切なこと】
   ・事前のアナウンス ・・・ 「もっていくもの」についてイラストで表す等、わかりやすく。
   ・実地踏査 ・・・ プログラム当日の条件に合わせてできたかどうか(時間・天候等)。
            子どもの持ち物に合わせた形でできたかどうか。
            できれば数回行うと良い。
 【プログラム中の管理】
   ・衛生管理 ・・・ お互いのリスクを軽減する。マスク、グローブの使用。
   ・脱水 ・・・ 脱水症状による意識障害が最も危険。ペットボトルの水を準備しておく。
   ・けが、出血 ・・・ 流水をつくることが大切。ペットボトルのキャップに穴(3種類の大きさ)をあけ      
             て準備して、持っておく。
 【事後の報告・共有】
   ・良かったこと ・・・ ヒヤリハットや、事故は記録として残っていくことが多い。
              事故もなく安全にプログラムが終了したときは、意外と記録に残らないので、
              きちんと記録に残しておいて、次回、良い条件を整えることに利用する。
   ・応急処置の見返り等は受けない、求めない。

 
ファーストエイドについて説明する講師 ファーストエイドキットについて話を聞く様子
参加者の声
処置の仕方等、知らない事ばかりだったので、とても勉強になりました。
予防することが何より大事だと思いました。知識を持つことが予防ですね。
間違った知識のまま緊急時に対応をしてしまうと大変な事になるかもしれないということを再認識できました。
ファーストエイド。今後の活動に大いに活かしたいと思います。

 全体をとおして
 地域活動指導員設置要綱の内容、障がいのある方やLGBTの方への合理的な配慮、そしてリスクマネジメント(危機管理)とファーストエイド(応急処置)の考え方と実演ということで、多岐にわたる研修内容でした。
  参加者には意欲的にメモを取る姿が見られ、特にファーストエイドの実演の際はあちらこちらで写真で記録する姿も見られました。
  感想においても、「安全管理面への配慮の重要性を再認識しました。今後さらに生かしていきたい。」、「事業実施時のリスクについて、考え直す必要があると感じました。」という内容が多く、今後、夏休み等で、子どもの野外活動が多くなる時期に役に立つ研修会となりました。
演習の様子
 
包帯を交互に“忍者まき”。緩まない!! 三角巾でつるすときは、いったん肩をあげて。
 
嘔吐に留意した回復体位。 捻挫・骨折の際は、このまま2時間。